5 許可(登録)取得のための検討 

製造販売業・製造業許可(登録)の申請者について

■申請者(法人の場合は薬事に関する業務に責任を有する役員)の欠格条項

 申請者が、法第5条第3号(イ)から(ト)までのいずれかに該当するときは、許可を与えないことができる。(製造販売業:法第12条の2 製造業:法第13条、法第13条の2の2)

・医薬品医療機器等法第5条第3号(抜粋)

 イ 第75条第1項の規定により許可を取り消され、取消しの日から3年を経過していない者

 ロ 第75条の2第1項の規定により登録を取り消され、取消しの日から3年を経過していない者

 ハ 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた後、3年を経過していない者

 ニ イからハまでに該当する者を除くほか、この法律、麻薬及び向精神薬取締法(昭和28年法律第14号)、毒物及び劇物取締法(昭和25年法律第303号)その他薬事に関する法令又はこれに基づく処分に違反し、その違反行為があつた日から2年を経過していない者

 ホ 麻薬、大麻、あへん若しくは覚醒剤の中毒者

 ヘ 心身の障害により薬局開設者(製造販売業者・製造業者)の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの

 厚生労働省令で定める者は、精神の機能の障害により薬局開設者の業務を適正に行うに当って必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者とする。(施行規則第8条)

 ト 薬局開設者(製造販売業者・製造業者)の業務を適切に行うことができる知識及び経験を有すると認められない者

 ※薬事に関する業務に責任を有する役員(責任役員)については、令和3年1月29日付け5課長通知「「薬事に関する業務に責任を有する役員」の定義等について」をご参照ください。

 

製造販売業許可

■総括製造販売責任者の設置

・医薬品医療機器等法第17条第1項(抜粋)
 化粧品の製造販売業者は、厚生労働省令で定めるところにより、化粧品の品質管理及び製造販売後安全管理を行わせるために、化粧品の製造販売業者にあっては厚生労働省令で定める基準に該当する者を、置かなければならない。

 

■総括製造販売責任者の基準

・施行規則第85条の2第2項
 化粧品の品質管理及び製造販売後安全管理を行う者に係る法第17条第1項に規定する厚生労働省令で定める基準は、次の各号のいずれかに該当する者であることとする。

 一 薬剤師
 二 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学又は化学に関する専門の課程を修了した者
 三 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学又は化学に関する科目を修得した後、医薬品、医薬部外品又は化粧品の品質管理又は製造販売後安全管理に関する業務に3年以上従事した者
 四 厚生労働大臣が前三号に掲げる者と同等以上の知識経験を有すると認めた者

医薬部外品の場合は基準が異なります。

 

■組織・各種文書・手順書の整備

 品質管理の方法や、製造販売後安全管理(品質、有効性及び安全性に関する事項その他適正な使用のために必要な情報の収集、検討及びその結果に基づく必要な措置をいう。)の方法が、厚生労働省令で定める基準に適合しなければなりません。(法第12条の2) 

・GQP(Good Quality Practice)「医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品の品質管理の基準に関する省令」(平成16年9月22日 厚生労働省令第136号)

「化粧品GQP」へのリンク

 

■総括製造販売責任者が行う化粧品の品質管理及び製造販売後安全管理のために必要な業務

・施行規則第87条第1項
 法第17条第4項に規定する総括製造販売責任者が行う化粧品の品質管理及び製造販売後安全管理のために必要な業務は、次のとおりとする。

 一 医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品の品質管理の基準に関する省令(GQP省令)により医薬品等総括製造販売責任者が行うこととされた業務
 二 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等背品の製造販売後安全管理の基準に関する省令(GVP省令)により医薬品等総括製造販売責任者が行うこととされた業務
 三 法第18条の2第1項第1号に規定する医薬品等総括製造販売責任者が有する権限に係る業務

 

■総括製造販売責任者の遵守事項

・施行規則第87条第2項
 法第17条第4項に規定する総括製造販売責任者が遵守すべき事項は、次のとおりとする。

 一 品質管理及び製造販売後安全管理に係る業務に関する法令及び実務に精通し、公正かつ適正に当該業務を行うこと。
 二 法第17条第3項の規定により製造販売業者に対して述べる意見を記載した書面の写しを5年間保存すること。
 三 医薬品等の品質管理に関する業務の責任者(以下「品質保証責任者」という。)及び製造販売後安全管理に関する業務の責任者(以下「安全管理責任者」という。)との相互の密接な連携を図ること。

 

■製造販売業者の遵守事項

・施行規則第92条
 法第18条第1項に規定する製造販売業者が遵守すべき事項は、次のとおりとする。

 一 薬事に関する法令に従い適正に製造販売が行われるよう必要な配慮をすること。
 二 製造販売しようとする製品の品質管理を適正に行うこと。
 三 製造販売しようとする製品の製造販売後安全管理を適正に行うこと。
 四 (医薬品の製造販売業者に関する内容のため、省略)
 五 医薬品等総括製造販売責任者、医薬品等品質保証責任者及び医薬品等安全管理責任者がそれぞれ相互に連携協力し、その業務を行うことができるよう必要な配慮をすること。
 六 医薬品等総括製造販売責任者が第87条の規定による責務を果たすために必要な配慮をすること。

 

製造業許可 (登録)

■責任技術者の設置

・医薬品医療機器等法第17条第10項(抜粋)
 化粧品の製造業者は、厚生労働省令で定めるところにより、化粧品の製造を実地に管理させるために、製造所ごとに、責任技術者を置かなければならない。

 

■責任技術者の資格

・施行規則第91条第2項
 法第17条第10項に規定する化粧品の製造所の責任技術者は、次の各号のいずれかに該当する者でなければならない。

 一 薬剤師
 二 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学又は化学に関する専門の課程を修了した者
 三 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学又は化学に関する科目を修得した後、医薬品又は化粧品の製造に関する業務に3年以上従事した者
 四 厚生労働大臣が前三号に掲げる者と同等以上の知識経験を有すると認めた者

医薬部外品の場合は資格が異なります。

 

■申請する許可区分の検討

 製造工程を検討の上、どの許可区分の申請が必要か決定してください。

(製造業の許可の区分)
・施行規則第25条第3項(抜粋)
 化粧品の製造業の許可の区分は、次のとおりとする。
 一 製造工程の全部又は一部を行うもの(次号に掲げるものを除く。)(許可区分:一般)
 二 製造工程のうち包装、表示又は保管のみを行うもの(許可区分:包装・表示・保管)

注釈:バルク製品を、小容器、袋状包装等への充てん等を行う場合には、(許可区分:一般)が必要です。

 

■構造設備

 許可を受ける場合、製造所の構造設備が、厚生労働省令で定める基準に適合していることが必要です。(医薬品医療機器等法第13条第5項参照) 

(※)製造業登録について

 令和3年8月1日の法改正により、医薬品、医薬部外品又は化粧品の製造業について、「許可」に加え、新たに「登録」の制度が設けられました。「登録」は、製造工程のうち「保管のみ」を行う製造所であって、下記①~④の条件のすべてに該当する場合のみ対象となります。

 ①保管(保管のために必要な検査等を含む。)のみを行う製造所である。

 ②包装、表示その他の製造行為又は試験検査(当該製造業者の他の試験検査設備又は他の試験検査機関を利用して行う場合を含む。)を行う製造所ではない

 ③最終製品(他の製造所に出荷されるものを除く。)の保管を行う製造所ではない
(=市場への出荷を行う製造所ではない。)

 ④【医薬品の場合】下記通知の2(2)イ~ニに該当する医薬品(生物学的製剤等)を取り扱う製造所ではない

通知:令和3年4月28日付け薬生薬審発0428第2号厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長通知「医薬品等の保管のみを行う製造所の取扱い等について」

※上記①~④の条件のいずれか一つでも該当しない場合は、「登録」の対象とはならず、「許可」を取得する必要があります。

(参照 法第13条の2の2、施行規則第34条の2)

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