過去に作成したパンフレットです。
内容に現在の制度とは異なる部分がありますので、ご注意ください。
Q1 薬局と薬店の違いは?
Q9 かかりつけ薬局とは
薬局と薬店の2種類に分けられます。
処方せんによる調剤も薬の販売も両方でき、調剤室があります。
薬局の名前には「○○薬局」など「薬局」の文字が入っています。
薬は販売できますが、処方せんによる調剤はできません。
薬店には△△ドラッグ、◇◇薬店、△△薬舗などの名前がよく使われています。
薬局であればどこでも調剤ができます。「保険薬局」、「保険調剤」などの表示のある薬局に処方せんをお持ちください。
薬局は、患者さんが自由に選ぶことができます。
ミニ知識 処方せん |
処方せんは、医師が患者さんを診察して、薬を出す場合に、薬剤師が調剤する内容を書いたものです。処方せんには次のようなことが書かれています。処方せんを受け取ることで、自分が飲む薬の内容を知ることができます。
ミニ知識 医薬分業 |
患者さんの診断や治療は医師が行い、医師の処方せんによって、薬剤師が調剤や薬の飲み方などの説明を行うことです。
医師と薬剤師がそれぞれの専門知識を発揮し、協力しあうことで、医療の質をより向上させることを目的としています。
薬を安心して服用してもらうために、薬剤師はさまざまなチェックを行っています。
処方せんの受付 | |
▼ | 患者さんの薬歴(薬の記録)で、アレルギー歴や体質のチェック |
処方内容のチェック
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処方の内容に疑問があるときには、医師に問い合わせをします。 | |
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調剤 | |
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監査
問題がないか最終確認をします。 |
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患者さんへの薬の説明(服薬指導)
服用方法、注意点などの説明をし、薬を渡します。 薬歴簿、処方せんなどに記録を作り、保管します。 |
薬局では、患者さんに、体質やアレルギー歴、どんな薬をいつごろ使用したかなどを質問します。これは処方せんを受け付けたときや、市販の薬を販売するときなどに、適切なアドバイスをしたり、飲み合わせなどによる好ましくない作用を防ぎ、安全に調剤をするためです。これらの患者さんごとの内容を「薬歴」といいます。
薬を安心して用いて最適な治療を受けるために、正確な情報を伝えてください。プライバシーは法律で守られていますので、ご安心ください。
ミニ知識 薬の飲みあわせ(薬と薬) |
2種類以上の薬を用いることで、薬が必要以上に効果を強めたり、それぞれの薬の効果を打ち消してしまうことがあります。
ソリブジンという帯状疱疹(ヘルペス)の薬とある種の抗がん剤を同時に服用したところ、抗がん剤の濃度が上がり、白血球減少、血小板減少などが現れ、死亡に至った事例がありました。
抗生物質のミノマイシンは、カルシウムやアルミニウムを含む胃腸薬と服用すると、効き目が弱くなります。
小青竜湯や葛根湯にはマオウ(エフェドリン)が含まれています。エフェドリンの入った鎮咳剤やかぜ薬を同時に服用すると、エフェドリンを摂りすぎてしまい、心臓に影響を与えることがあります。
ミニ知識 薬の飲みあわせ(薬と飲食物) |
飲食物が、薬の効果を強めたり、弱めたりすることもあります。下のような例の他に、健康食品による影響がわかっているものもあります。薬の他に健康食品を使っている(使おうと考えている)場合は、必ず相談してください。
睡眠薬、鎮痛薬やアルコールは中枢神経系の活動を弱める働きがあり、同時に服用すると呼吸が抑制されることがあります。
納豆菌は血液を固める作用のあるビタミンKをつくります。血栓症の患者さんは血液が固まるのを防ぐ薬を服用しますが、納豆を食べると薬の効果が弱くなります。
なお、ビタミンKを多く含む食品(例:クロレラなど)についても同様に注意が必要です。
かぜ薬、胃腸薬、ビタミン剤、便秘薬など薬局・薬店で販売されている薬で、大衆薬とも言われています。多くの人の、共通にあらわれる症状に合うようにつくられています。
薬を買う場合は、薬剤師に相談してください。医師の診療を受けたほうがよいと思われる場合には、受診をすすめます。
医師が患者さん一人ひとりの症状に合わせて、薬の種類やのむ量を決めるので、調剤された薬はその時だけの薬です。後日使用したり、他の人が使用するものではありません。
薬を受け取るときには、それが何の薬で、どのような作用があるのかなどを、薬剤師に尋ねる習慣を身につけてください。
また、その薬に関しての説明書が用意されている場合は、それをもらうとよいでしょう。薬を受け取るときに確認しましょう
大切な5つの質問
市販の薬についても、積極的に薬剤師に相談して、自分に合った薬を選びましょう。
身のまわりには多くの化学物質が使われています。化学物質は上手に選んで正しく使うことが大切です。化学物質や健康食品等について相談すれば、親切にアドバイスをしてもらえます。
薬局はあなたの健康づくりを積極的に応援します。
こんなことも聞いてください | ||
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次のようなサービスを積極的に行っている薬局が増えています。かかりつけの薬局におたずねください。
紙おむつ、衣類(下着、ねまきなど)、ベッドなどの介護用品、福祉用具などの販売やあっせんをしています。
薬局の薬剤師が医師と連携をとりあって、直接患者さんを訪問しています。薬剤師は薬の説明をしたうえで、薬を正しく服用しているか、効きめや病状はどのように変化しているか、副作用やアレルギーがあらわれていないかなどを把握します。患者さんや家族の方からの薬の相談にもお答えしています。
あなたやあなたの家族の体質や、今まで服用した薬などをよくわかっていて、気軽に相談できる身近な薬局、それが「かかりつけ薬局」です。薬局は薬だけでなく、化粧品、健康食品、家庭用品などくらしの中の化学物質や介護の相談にも応じています。
薬局は身近な健康づくりのパートナーです。薬局のもつ役割を上手に活用することで、あなたに最も適したサービスを受けることができます。自宅などの近くにある薬局のなかで、信頼できる薬局を「かかりつけ薬局」にしましょう。あなたのかかりつけ薬局を持ちましょう。
ミニ知識 基準薬局 | ||
薬剤師会では、調剤や相談などを積極的に行う薬局を「基準薬局」として認定しています。「かかりつけ薬局」を選ぶときの一つの目安にしてください。 |
平成22年3月19日
このページの担当は 健康安全研究センター 企画調整部 健康危機管理情報課 食品医薬品情報担当 です。