この法律で「化粧品」とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう。ただし、これらの使用目的のほかに、第1項第二号又は第三号に規定する用途に使用されることも併せて目的とされている物及び医薬部外品は除く。
参考(医薬品の定義)
「化粧品の効能の範囲の改正について」(平成23年7月21日 薬食発0721第1号)
「化粧品の効能の範囲の改正に係る取扱いについて」(平成23年7月21日 薬食審査発0721第1号,薬食監麻発0721第1号)
素肌の若返り効果・老化防止効果、顔痩せ効果、メラニン色素の生成を抑える等を目的とすることは、化粧品の効能の範囲を逸脱します。
(法第42条第2項 参考通知 平成12年9月29日 医薬発第990号・平成13年3月6日 医薬審発第163号)
化粧品への「防腐剤、紫外線吸収剤及びタール色素以外の成分の配合の禁止・配合の制限(以下、「ネガティブリスト」という。)」及び「防腐剤、紫外線吸収剤及びタール色素の配合の制限(以下、「ポジティブリスト」という。)」を定めるとともに、基準の規定に違反しない成分については、企業責任のもとに安全性を確認し、選択した上で配合できることとした。
医薬品成分の配合の禁止
化粧品には、添加剤としてのみ使用される成分を除く医薬品の成分を配合してはなりません。ただし、医薬品の成分であって、平成13年3月31日までに既に承認を受けた化粧品の成分であるもの又は化粧品種別許可基準(昭和36年2月厚生省告示第15号別表)に掲げられていた医薬品の成分については、承認に係る成分の分量又は化粧品種別許可基準に掲げられていた成分の分量に限り、化粧品に配合することができる。
化粧品基準及び安全対策関係通知
「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」に規定する第一種特定化学物質、第二種特定化学物質その他これらに類する性状を有する物であって厚生労働大臣が別に定めるものが配合禁止成分に追加されました。
厚生労働省告示第371号(平成18年5月24日 官報第4343号)
生物由来原料基準 平成15年5月20日 厚生労働省告示第210号
医薬品医療機器等法第56条 法第62条(化粧品で準用)
次の各号のいずれかに該当する医薬品は、販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で製造し、輸入し、貯蔵し、若しくは陳列してはならない。
一.日本薬局方に収められている医薬品であつて、その性状又は品質が日本薬局方で定める基準に適合しないもの
二.第14条又は第19条の2の規定による承認を受けた医薬品であつて、その成分若しくは分量(成分が不明のものにあつては、その本質又は製造方法)又は性状若しくは品質がその承認の内容と異なるもの(第14条第16項(第19条の2第5項において準用する場合を含む。)の規定に違反していないものを除く。)
三.第14条第1項又は第23条の2第1項の規定により厚生労働大臣が基準を定めて指定した医薬品であつて、その成分若しくは分量(成分が不明のものにあつては、その本質又は製造方法)又は性状若しくは品質がその基準に適合しないもの
四.第42条第2項の規定によりその基準が定められた医薬品であつて、その基準(第62条において準用する52条第三号及び第61条第六号に規定する基準を除く。)に適合しないもの
五.その全部又は一部が不潔な物質又は変質若しくは変敗した物質から成つている医薬品
六.異物が混入し、又は付着している医薬品
七.病原微生物その他疾病の原因となるものにより汚染され、又は汚染されているおそれがある医薬品
八.着色のみを目的として、厚生労働省令で定めるタール色素以外のタール色素が使用されている医薬品
医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令(昭和41年8月31日 厚生省令第30号)
「消費者への必要な情報提供を確保した上で、消費者の需要の多様化に対応したより多くの選択を可能にする」という方向で化粧品基準が定められ、配合成分に関する規制が緩和されてきました。
化粧品に配合する成分については、製造販売業者の責任において安全性を十分に確認した上で、配合の適否を判断してください。
また、配合した成分及び製品の安全性に関する資料を収集、作成及び保管してください。
「化粧品の効能の範囲の改正について」(平成23年7月21日 薬食発0721第1号)
「化粧品の効能の範囲の改正に係る取扱いについて」(平成23年7月21日 薬食審査発0721第1号,薬食監麻発0721第1号)
医薬品等適正広告基準(昭和55年10月9日 薬発第1339号)
このページの担当は 健康安全研究センター広域監視部薬事監視指導課医薬品審査担当です。