都内で検出されたインフルエンザウイルスの遺伝子系統樹について
2024/25シーズン(2024年9月2日~2025年8月31日)のインフルエンザウイルスの遺伝子解析結果をまとめました。
インフルエンザウイルスAH1pdm09のHA領域における遺伝子系統樹(2025年10月3日現在)
2024/25シーズンは、都内でAH1pdm09が多く検出されました。2023/24シーズンの検出株(緑)と同様、2024/25シーズンの検出株はクレード①とクレード②の2つに大きく分かれました。2024年9月から2025年3月搬入分までの検出株(青)の多くはクレード①に属した一方で、2025年4月から8月搬入分までの検出株(赤)はクレード②に属しました。2025/26シーズンのワクチン株は、2024/25シーズンから変更されていません。

インフルエンザウイルスAH3亜型のHA領域における遺伝子系統樹(2025年10月3日現在)
2024/25シーズンは、2023/24シーズンに引き続き都内でAH3亜型が検出されました。検出株(青、赤)は、2025/26シーズンに変更されるワクチン株(A/Perth/722/2024)と近縁でした。
インフルエンザウイルスB型のHA領域における遺伝子系統樹(2025年10月3日現在)
2024/25シーズンは、2023/24シーズンと同様に都内でB型 Victoria系統が検出され、B型 Yamagata系統は検出されませんでした。検出株(青、赤)は、2024/25シーズンのワクチン株と近縁でした。なお、2025/26シーズンのB型 Victoria系統のワクチン株に変更はない一方で、Yamagata系統はワクチン株から除外されました。

リンク
・都内のインフルエンザの流行状況について