経口妊娠中絶薬に関する注意喚起について

 自己判断での「経口妊娠中絶薬」の購入・使用はやめてください

平成16年10月25日 厚生労働省医薬品食品局 監視指導・麻薬対策課公表資料 より

 

 国内では承認されていない経口妊娠中絶薬は、ときに手術が必要となる出血を起こすことが知られており、欧米でも医師の処方と経過観察が必要とされる医薬品であるため、安易に個人輸入され、使用されることによる健康被害が懸念されます。

 医療機関を受診しないで、個人の判断でこの薬を使用することは大きな危険が伴うので、個人で輸入して安易に使用しないようにしてください。

※これまで、経口妊娠中絶薬は、少量であれば厚生労働省の手続きが無くても個人で輸入することができましたが、今後は、医師の処方に基づかない個人輸入は行うことができないよう、制限がかけられます。

 今回、注意喚起の対象となっており、個人輸入が制限されるのは、以下の名称のものです。

 

一般名 ミフェプリストン (Mifepristone)
販売名 ミフェジン (Mifagyne) EU
  ミフェプレックス (Mifeprex) 米国
  息隠 (米非司酉同片) 中国
  RU486 ※ 開発時の名称

 

 

経口妊娠中絶薬「RU486」又は「ミフェプリストン錠」に関するQ&A

厚生労働省が公表したものです。

 

経口妊娠中絶薬といわれている「RU486」あるいは「ミフェプリストン(mifepri- stone)」とはどのような医薬品ですか。日本では認められていますか。 「RU486」又は「ミフェプリストン錠」は妊娠が継続するために必要なプロゲステロンと呼ばれるホルモンの作用を止める妊娠中絶薬です。
 我が国では未承認の医薬品であり、譲渡・販売等は薬事法で禁止されています。
 有効成分の「ミフェプリストン」は、子宮収縮作用のある他の医薬品と一緒に使用した時、妊娠後(最後の月経が始まった日から)49日以内であれば妊娠を終了することができるものとして欧米では認可され、医師が使用して経過を観察することが必要とされています。

 

「ミフェプリストン」は欧米ではどのように規制されていますか。個人で輸入してもいいのですか。 欧米では、医師のみが処方できる医薬品とされています。膣からの出血などの副作用が知られており、医師による投与後の経過観察や、緊急時には医療機関を受診できることが必要とされています。欧米でも医師の処方せんなしで薬局で購入することはできません。また、インターネットを通じて販売されることは認められていません。
 また、本剤は、卵管妊娠(子宮外妊娠)には効果がなく、それに気付かずに適切な処置がなされなければ卵管破裂の危険があることから、米国では2002年4月に医療機関に対する注意喚起がなされています。
 このようなことから、インターネット上の個人輸入代行会社を通して本剤を入手し、個人で使用することは危険なので、やめてください。

 

外国で「ミフェプリストンを服用してはいけない」とされているのは、どの様な場合ですか。 最後の月経が始まった日から49日を超えた場合は、この医薬品の適応の対象となっていません。また、次の方は服用してはいけないこととされています。

 ・ 卵管妊娠(子宮外妊娠)
 ・ 子宮内避妊具(IUD)使用者
 ・ 副腎に障害のある方
 ・ ステロイド薬物治療を受けている方
 ・ 異常出血のある方、抗凝血剤を使用している方
 ・ ミフェプリストン、ミソプロストールあるいは同様の薬に対してアレルギー反応を持っている方
「ミフェプリストン」によって起こる可能性のある副作用は何ですか。 外国の添付文書によれば、ミフェプリストンを服用すると、膣からの出血を引き起こす可能性があります。時には、膣からの出血が非常に重くなることがあり、場合によっては外科的な処置により止血する必要があります。
 他の副作用としては、下痢、吐き気、頭痛、めまい、腰背痛等が知られています。

厚生労働省公表原文(厚生労働省のページへ)

 

 

 

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