平成23年度講演会報告(成人・小児)

平成23年度講演会の概要(成人・小児)

成人ぜん息講演会報告

 10月7日(金曜日)、都庁大会議場において、成人ぜん息講演会「あなたの咳、大丈夫?~成人ぜん息のよりよいコントロールを目指して~」を開催しました。この講演会は、患者や家族、企業の健康管理室に勤務する方などを中心に開催し、141名の参加がありました。

■プログラム
○成人ぜん息についての知識と対応
講師:医療法人社団 茂恵会 半蔵門病院 副院長 灰田 美知子氏

○ぜん息の自己管理について
~薬剤師の立場から~
講師:バンビー薬局 一番町店 管理薬剤師 黒木 宏隆氏
~患者さんの立場から~
講師:NPO法人 環境汚染等から呼吸器病患者を守る会(通称エパレク) エパレク学習会、テキストクラス代表 高橋 久志夫氏

 はじめに東京都アレルギー疾患対策検討委員会委員である半蔵門病院の灰田美知子先生に「成人ぜん息についての知識と対応」をご講演いただいた後、「ぜん息の自己管理について」を管理薬剤師の黒木さん、患者さんの高橋さんにそれぞれの立場からお話いただきました。

 灰田先生からは、スパイロメーターを用いた肺機能検査の実演も交えて、適切な診断を受けることの大切さ、鑑別が難しいCOPD等の疾患や合併症についてもふれ、成人ぜん息との上手な付き合い方についてお話いただきました。
 そして、「正しい診断に基づいた治療と自己管理で、発作のない快適な生活が送れる」「患者さん自身がぜん息をよく知って賢くなろう。」というメッセージがありました。

スパイロメーターによる肺機能検査実演
スパイロメーターによる肺機能検査実演

灰田先生の講演
灰田先生の講演

 薬剤師の黒木さんからは、自己管理に最も重要な吸入薬の使い方の実践的な説明がありました。

薬剤師による吸入薬の使い方実演
薬剤師黒木さんによる吸入薬の使い方実演

 患者さんの高橋さんからは、ピークフローメーターを使い、ぜん息日誌をつけることで、自分の状態を正確に把握し、発作のない時もきちんと薬を使うことについてお話がありました。このことにより、発作を繰り返していた状態からほとんど発作をおこさずに、旅行なども楽しめるという実体験をお伝えいただきました。
 参加者からは、「体験談は実感がこもっていて、身近に感じられた」との感想が寄せられました。

高橋さんのお話
高橋さんのお話

 

ぜん息予防等講演会

 12月13日(火曜日)都庁大会議場において、子供のぜん息などのアレルギー疾患でお悩みの方やご家族、保育所や学校等の関係者を対象に、ぜん息予防等講演会を開催しました。
 この講演会は、毎年、独立行政法人環境再生保全機構と共催で開催しているものです。

■ プログラム
小児アレルギーとの上手な付き合い方
~ぜん息と食物アレルギーの正しい知識と対応法~
○ぜん息
○食物アレルギー
講師:独立行政法人国立病院機構 相模原病院
   小児科 医長 今井 孝成氏

子供の講演会全景
子供の講演会全景

参加者からの質問に答える今井先生
参加者からの質問に答える今井先生

 講演会には、ぜん息や食物アレルギーを持つ子供の保護者、保育所等の職員など304名の参加があり、大好評でした。
 今井先生からは、ぜん息については、「環境整備」「薬物療法」「鍛錬」の三本柱に沿って基本からお話いただき、食物アレルギーでは「不適切な除去が未だに見受けられる現状がある」とし、「保護者・関係者が正しい知識を持つことが大切」で、「医師の正しい診断に基づく必要最小限の原因食物の除去」により食生活を楽しみましょうというメッセージがありました。

 

お問い合わせ

このページの担当は 健康安全研究センター 企画調整部 健康危機管理情報課 環境情報係 です。

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