平成24年度講演会報告(成人・小児)

 健康安全研究センター企画調整部健康危機管理情報課では、成人向けの「成人ぜん息講演会」を実施しました。なお、子供向けの講演会については、詳細が決まりましたらホームページでお知らせします。

 

成人ぜん息講演会の報告

 5月9日(水)都庁大会議場において、患者さんやご家族、企業や学校等で健康管理に関わる方等を対象に、成人ぜん息講演会「失敗しない!ぜん息治療」を開催しました。今年度、講演会を二部制とし、また新しい取組として、レセプションホールで薬剤師さんによるミニセミナーを開催しました。

■プログラム           
○ 第一部 「成人ぜん息の最新治療 ~合併症対応(COPDなど)も含めて~」
講師:灰田 美知子先生(医療法人社団茂恵会 半蔵門病院 副院長)           
                   
○ 第二部 「10代からの自己管理とサポート ~続けよう!リモデリング予防~」
講師:赤澤 晃先生(東京都立小児総合医療センター アレルギー科部長)
    益子 育代先生(東京都立小児総合医療センター 看護科)              
                   
○ ミニセミナー 「吸入薬の使い方」     
講師:黒木 宏隆先生(薬剤師)、菅野 洋先生(薬剤師)

 第一部、第二部の講演会では、計209名の参加がありました。

灰田先生 講義の様子

 まず第一部では、灰田先生から、成人ぜん息の病態や治療、日常生活管理、ぜん息と鑑別が難しいCOPDなどの疾患や合併症等についてお話いただきました。また、災害への備えとして、緊急時の薬や吸入器等を持ち歩くことを忘れないでほしいというお話がありました。

 受講者からは、「自分の病気の状態を把握することの大切さを改めて感じた」、「適切な診断を受け、治療薬を指示通り正しく使うことの大切さを感じた」との意見が聞かれました。

二部 質疑応答の様子

 第二部前半では、赤澤先生から、小児ぜん息の病態や治療、急性発作時の家庭での対応、セルフモニタリング等についてお話をいただきました。具体的 には、 「小さい子供達は、親の管理で治療ができているが、中高生になると本人任せになり、きちんと治療ができていない割合が高くなる。早期に診断し、炎症が起こ らないように早期に治療を行うこと、また自己管理を徹底すれば、発作を起こさず症状をコントロールでき、スポーツも含めて日常生活を普通に過ごせるように なる」というお話が印象的でした。

 第二部後半では、小児アレルギーエデュケーターでもある益子先生から、思春期ぜん息の難しさ、ぜん息 の子供への親の対応の仕方・考え方等のお話がありました。「ぜん息の自己管理ができていないことを批判するのではなく、まずしっかり話を聞く、しっかり褒 める、認めるということが大切」というお話が印象的でした。

ミニセミナー 様子

 ミニセミナーでは、黒木薬剤師さん、菅野薬剤師さんから、正しい吸入方法等について実演交えてお話をしていただきました。延べ63名の参加がありました。

 参加者からは、「自分が行っていた吸入方法は不十分ということがわかって、大変参考になった」「このような機会をまた作ってほしい」といった感想が聞かれ、大変好評でした。

 

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このページの担当は 健康安全研究センター 企画調整部 健康危機管理情報課 環境情報係 です。

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