研究年報 第70号(2019) 和文要旨

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和文要旨
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総説

室内空気を汚染する化学物質とその発生源
 東京都では,シックハウス問題への取組みの一環として,1995年より建築物内の空気調査を行ってきた.本報では,これまでの調査結果を中心に,室内を汚染する化学物質のうち,室内濃度の指針値が示されていない未規制の物質について,発生源及び健康影響等を概説する.取り上げた物質は,シックハウス症候群との関連が疑われる物質,あるいは健康影響が懸念される物質として,2-エチル-1-ヘキサノール,2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレート,2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールジイソブチレート,ナフタレン,ベンゼン,酢酸エチル,酢酸ブチル,ブタノール,メチルシクロヘキサン,2-ブタノンオキシム,2-ブタノン及びジクロロメタンの12種である.過去の調査では,これらはいずれも建材や家庭用品等から発生し,室内空気を汚染していた.また,発生源に関する情報として,近年流通している塗料や接着剤から揮発する化学物質について紹介する.溶剤形の塗料や接着剤は多くの化学物質を含むが,シックハウス対策建材である自然塗料,水性の塗料及び接着剤からも化学物質が発生しており,それらを使用することにより,室内空気の汚染が起こる.シックハウスを未然に防止するには,指針値設定物質だけでなく,多くの未規制物質が何らかの健康影響を及ぼすことを認識し,室内空気中の化学物質の濃度低減を図ることが重要である.
室内空気汚染,シックハウス症候群,未規制物質,揮発性有機化合物,アルデヒド類,発生源,塗料,接着剤

 

東京都における試験検査の信頼性確保業務への取組
 東京都では,食品,医薬品,病原体,水道水,医療機器等,様々な分野について,試験検査の信頼性確保業務を実施している.食品では都の保健所,市場衛生検査所,芝浦食肉衛生検査所,東京都健康安全研究センター(以下,センター)において平成9年度から食品衛生法に基づく信頼性確保業務を実施している.センター内の検査において,医薬品は平成24年度から薬事法に基づく信頼性確保業務を,病原体は平成28年度から感染症法に基づく信頼性確保業務をそれぞれ実施している.また,水道水は平成24年度から水道法に準拠した信頼性確保業務を実施しており,さらに,医療機器は平成31年度から食品,水道水,日本医療研究開発機構(AMED)等を参考として信頼性確保業務を実施している.信頼性確保業務の実施内容としては,検査施設の内部点検,内部精度管理及び外部精度管理の実施状況確認等である.今回は,東京都が行っているこれらの信頼性確保業務の現状と今後の見通しについて報告する.
検査の信頼性確保,食品,医薬品,病原体,水道水,医療機器,内部点検,内部精度管理,外部精度管理

 

論文Ⅰ 感染症等に関する調査研究

A 型インフルエンザウイルスにおけるバロキサビル マルボキシル耐性遺伝子変異検出法の検討
及び臨床検体への応用
 2018 年3 月新規抗インフルエンザ薬としてバロキサビル マルボキシル(バロキサビル)の発売が開始された.バロキサビルは,キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害剤であり,単回経口投与で治療が完結することから注目されている.一方で,A 型インフルエンザウイルスにおいて,本剤への薬剤耐性ウイルス(PA I38T 等)が報告され,全国で薬剤耐性株のサーベイランスが実施されている.
 本研究では,Real-time PCR 法(Real-time RT-PCR Allelic Discrimination 法)を用いたバロキサビル耐性変異(I38T 変異)の検出系を構築し,感染症発生動向調査事業等(2018 年4 月~2019 年3 月)により当センターに搬入されたA 型インフルエンザ患者咽頭ぬぐい検体を対象に,バロキサビル耐性変異遺伝子の探索を行った.その結果,A/H3N2 亜型が検出された検体283 件中2 件(0.71%),A/H1N1pdm09 亜型185 件中1 件(0.54%)からI38T 耐性変異遺伝子が検出された.
バロキサビル マルボキシル,キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害剤,薬剤耐性変異
I38T,薬剤耐性サーベイランス,インフルエンザウイルス,リアルタイムPCR

  

接触者健康診断におけるインターフェロンγ遊離試験結果(2018年)
およびQFT-PlusとQFT 3Gの比較
 東京都健康安全研究センターにおける結核の接触者健診を対象としたインターフェロンγ遊離試験(Interferon-gamma Release Assay:IGRA)の実施状況について報告する.2018年1月から12月に保健所から当センターに依頼があった2,999件についてQFT検査を実施した.年齢階級別にみた陽性率では,60歳以上で高い傾向にあった.20歳代では周辺の年代と比較してややピークが見られた.20歳代のQFT陽性者の属性は学校関係が最多であった.
 また,2018年2月にわが国で体外診断用医薬品として新たに承認された第四世代のQuantiFERON TB ゴールドプラス(QFT-Plus)の導入を目的として,第三世代QFTクォンティフェロンTBゴールド(QFT 3G)とQFT-Plusの比較検討を行った結果,陽性判定の結果は一致した.一方、QFT 3G検査で判定保留となった2件は,QFT-Plusにおいて陰性判定となった.
インターフェロンγ遊離試験(IGRA),第三世代QFTクォンティフェロンTBゴールド(QFT 3G),第四世代QuantiFERON TB ゴールドプラス(QFT-Plus),接触者健康診断

 

東京都内山間部において採取したマダニ類における病原微生物の検索(2018年度)
 マダニが媒介する致死性の感染症は,2011年に原因ウイルスが中国で特定された重症熱性血小板減少症候群(Severe fever with thrombocytopenia syndrome :SFTS)や,2016年に北海道で23年ぶりに患者が報告されたダニ媒介性脳炎(Tick-borne encephalitis :TBE)が注目されている.今回,2018年度に東京都内山間部において採取されたマダニ類を用いて,nested-PCR法により紅斑熱群リケッチアやライム病の病原体であるボレリア属などの病原体検索を行った.その結果,紅斑熱群リケッチア遺伝子が10件,ボレリア属の遺伝子が1件検出された.病原性が高いリケッチアやボレリアの遺伝子は検出されなかったが,何らかの微生物を保有しているマダニが生息していた.そのため,これらの地域に入る際は,マダニに刺咬されないように予防策を徹底する必要がある.
重症熱性血小板減少症候群,ダニ媒介性脳炎,紅斑熱群リケッチア,日本紅斑熱,ライム病,PCR法,nested- PCR法

 

東京都内におけるA型肝炎ウイルスの検出状況と亜型分類
 A型肝炎は,A型肝炎ウイルス(HAV)に汚染された飲食物等の喫食や感染者との接触により感染する急性ウイルス性肝炎である.日本におけるA型肝炎の発生は散発的であったが,近年,増加傾向にある.2016年から2018年に都内医療機関にてA型肝炎と診断され,積極的疫学調査により当センターへ搬入された検体461件について分子疫学解析を行った.その結果,都内A型肝炎患者由来のウイルスはIA型が多くを占め,さらに東京都独自のサブグループ分類により複数のサブグループに分類された.また,遺伝子型による推定感染経路を見ると,2016年と2017年は国外でHAVに汚染された食品を介する経口感染,2018年は国内の性的接触によるものが多いと推測された.

A型肝炎ウイルス,遺伝子型,系統樹解析

 

感染症発生動向調査における胃腸炎起因ウイルスの検出状況(2017年度~2018年度) 
 2017年度および2018年度に,感染症発生動向調査として小児科等の病原体定点病院から搬入された感染性胃腸炎の検体について,胃腸炎起因ウイルスの検査を実施した.搬入された検体は195件であり,0~3歳の乳幼児から採取された検体が多かった.最も多く検出されたウイルスはノロウイルスG IIの47件であり,中でも遺伝子型G II.4の29件およびG II.2の12件が多くを占めた.次いでA群ロタウイルス30件,サポウイルス18件,アストロウイルス12件,アデノウイルス11件,ノロウイルスG Iが4件であった.ノロウイルスが検出された検体は冬季に搬入が集中し,発熱や嘔吐,下痢など激しい胃腸炎症状を呈していた例が多かった.ロタウイルスは春季に発生が多く,下痢の他に39°C以上の高熱や嘔吐症状を呈する例が多かった.一方,アデノウイルスおよびアストロウイルスでは季節性はあまり見られず,ウイルスが検出された患者の症状には軽度なものが多かった.

感染症発生動向調査,感染性胃腸炎,ノロウイルス,ロタウイルス,サポウイルス,アデノウイルス,アストロウイルス

 

東京都内で検出されたノロウイルスの分子疫学解析(2017年度~2018年度) 
 2017年度および2018年度に東京都内で検出したノロウイルス(NoV)について,ORF2のVP1領域(N/S領域)の遺伝子配列を解析し,遺伝子型別による分子疫学解析を実施した.NoVが陽性となった305事例を対象に解析した結果,GII.2とGII.4が多数を占めていた.事例を集団別で比較すると,GII.2が小学生以上の学生層で大半を占めており,GII.4は低年齢層から高齢者まで幅広い年齢層から検出された.また,今回検出されたGII.4の亜型は,すべてSydney_2012であった.

ノロウイルス,食中毒,感染性胃腸炎,分子疫学解析

 

都内動物取扱業(販売業及び展示業)における取扱動物の
動物由来感染症起因病原体保有実態調査(平成29年度~平成30年度)
 東京都では,都民の飼養する動物由来の感染症や,不特定多数の都民がふれあう動物に由来する感染症の発生を未然に防止するため,東京都動物由来感染症予防体制整備事業実施要綱に基づき調査を実施している.今回,平成29年度から平成30年度までに都内ペットショップで飼養されている犬119頭(糞便114検体及び被毛108検体)及び猫38頭(糞便34検体及び被毛37検体)及び都内動物園等で飼養されているふれあい動物29頭(山羊23頭・糞便68検体,羊5頭・糞便14検体,アルパカ1頭・糞便3検体)の病原体保有状況を調査した.調査の結果,ペットショップで飼養されていた動物から,サルモネラ属菌(猫糞便1検体),カンピロバクター・ジェジュニ(犬糞便2検体),病原大腸菌(犬糞便12検体,猫糞便2検体),ジアルジア(犬糞便32検体,猫糞便3検体),皮膚糸状菌(犬被毛7検体,猫被毛7検体)が検出された.動物園等で飼養されていた動物の糞便からは,病原大腸菌(山羊11頭,羊2頭)が検出された.施設内に病原体が持ち込まれることを前提とした検疫体制の整備や,施設内での交差感染を防ぐための衛生管理,動物とふれあう前後の衛生指導が重要であると考えられた.

動物由来感染症,動物取扱業,ペットショップ,ふれあい動物園,サルモネラ属菌,カンピロバクター・ジェジュニ,病原大腸菌,回虫,ジアルジア,皮膚糸状菌

  

論文Ⅱ 医薬品等に関する調査研究

危険ドラッグから検出された薬物に関する理化学試験結果(平成30年度)
 平成30年度に行った市販危険ドラッグから検出された薬物及び医薬品成分の理化学試験結果を報告する.薬物の理化学試験は,主にフォトダイオードアレイ検出器付液体クロマトグラフィー(LC/PDA),電子イオン化質量分析計付ガスクロマトグラフィー(GC/EI-MS)を用い,必要に応じて高分解能精密質量測定法(HR-MS),核磁気共鳴スペクトル測定法(NMR)及び単結晶X線構造解析法により構造解析を行った.危険ドラッグ135製品のうち,38製品から薬物及び医薬品成分を検出した.規制薬物では麻薬を1種,大臣指定薬物(以下,指定薬物)を10種,医薬品成分を2種検出した.このうち,医薬品成分であるdiphenhydramineを新たに検出した.
危険ドラッグ,指定薬物,LC/PDA,GC/EI-MS,diphenhydramine

 

化粧品における配合成分の検査結果(平成28~29年度)
 平成28~29年度に搬入された化粧品176製品について,ホルマリン,防腐剤,紫外線吸収剤,タール色素,承認化粧品成分の製品への表示状況及び検査結果をまとめた.配合禁止成分であるホルマリンは,ホルムアルデヒドとして検査し,ホルムアルデヒドを検出した製品は1製品であった.防腐剤については,パラオキシ安息香酸エステル類やフェノキシエタノールの検出頻度が高かった.化粧品基準に定められた最大配合量を超過した濃度の防腐剤を検出した製品はなかった.また,表示されていない防腐剤を検出した製品は13製品であった.紫外線吸収剤については,パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシルの検出頻度が高かった.最大配合量を超過した濃度の紫外線吸収剤を検出した製品はなかった.また,表示されていない紫外線吸収剤を検出した製品はなかった.タール色素については,黄色4号の検出頻度が高かった.承認化粧品成分については,グリチルリチン酸ジカリウムの検出頻度が高かった.最大配合量を超過した濃度の承認化粧品成分を検出した製品はなかった.
化粧品,ホルマリン,ホルムアルデヒド,防腐剤,紫外線吸収剤,タール色素,承認化粧品成分

 

論文Ⅲ 食品等に関する調査研究

魚介類を対象としたVibrio cholerae 検査における培養温度の影響
 国内発生コレラの感染源の一つとして,輸入魚介類の関与が指摘されている.しかし,魚介類からVibrio choleraeを分離することは容易ではない.その理由として,V. cholerae を特異的に増殖させる増菌培地が無く,魚介類に付着している様々な夾雑菌の影響によりV. cholerae の増殖が抑えられてしまう,あるいはV. cholerae の増殖以上に夾雑菌が発育してしまうことが考えられる.そこで,魚介類からV. cholerae を効果的に検出するために,増菌培養液のNaCl濃度および培養温度の影響について検討を行った.その結果,魚介類等を対象としたV. cholerae の検査方法として,NaCl濃度1~2%のアルカリ性ペプトン水で42°C増菌培養後,TCBS 寒天培地に塗抹し,42°C培養する方法が最も効率的でかつ有効であった.
Vibrio cholerae,魚介類,培養温度,NaCl濃度,リアルタイムPCR法

 

LC-MS/MSを用いた畜水産物中ドキシサイクリン分析法検討
 畜水産物中のドキシサイクリン分析法について検討を行った.ドキシサイクリンは試料からエチレンジアミン四酢酸存在下アセトンで抽出し,アセトニトリル-ヘキサン分配で脱脂後,エチレンジアミン-N-プロピルシリル化シリカゲル(PSA)及びスチレンジビニルベンゼン共重合体(PLS-2)ミニカラムで精製し,LC-MS/MSで測定を行い,絶対検量線法で定量した.5品目の畜水産物(豚の筋肉,豚の脂肪,豚の肝臓,鶏の筋肉,ぶり)を対象に残留基準値濃度または一律基準値濃度(0.01 ppm)における添加回収試験を行った結果,真度(n=5)は91.2~103.3%,併行精度は3.1~10.2%,定量限界は0.01 mg/kgであった.
ドキシサイクリン,畜産物,水産物,液体クロマトグラフ-タンデム質量分析計

 

東京都内に流通する野生鳥獣肉(ジビエ)の細菌学的調査(平成28年度~平成29年度)
 平成28,29年度に東京都内で流通したシカ肉およびイノシシ肉の細菌学的検査を行った.その結果,一般生菌数の中央値はシカ肉6.4×102 cfu/g,イノシシ肉8.5×103 cfu/gであった.大腸菌群が検出された検体はシカ肉15.0%(6/40),イノシシ肉28.6%(8/28),大腸菌が検出された検体はシカ肉47.5%(19/40),イノシシ肉64.3%(18/28)であった.自治体による野生鳥獣処理の登録施設および自治体が設置した野生鳥獣処理施設(合わせて「登録等のある施設」)と,登録等のない施設で比較した結果,登録等のある施設では有意に一般生菌数が少なかった.大腸菌群は登録等のある施設では検出されず,登録等のない施設でシカ肉33.3%(6/18),イノシシ肉36.4%(8/22)から検出された.また,大腸菌の検出率は,登録等のある施設でシカ肉45.5%(10/22),イノシシ肉0%(0/6),登録等のない施設でシカ肉50.0%(9/18),イノシシ肉81.1%(18/22)であったが,食中毒起因菌である腸管出血性大腸菌,サルモネラ,カンピロバクター,リステリア・モノサイトゲネス,病原エルシニアは検出されなかった.本調査により,登録等のある施設において処理されたシカ肉やイノシシ肉は,登録等のない施設よりも一般生菌数や大腸菌等の検出率が低いことが明らかとなった.
シカ肉,イノシシ肉,細菌汚染,野生鳥獣肉処理の登録施設

 

MALDI-TOF MSを利用した苦情品から分離したシンナー臭産生酵母の解析
 異臭が継続的に発生した食パンの苦情品から分離した酵母を対象として,原因の究明と汚染経路の推定を目的にMALDI-TOF MS法とDNA塩基配列解析法により原因菌の同定を行った.開封済の苦情品から複数の酵母を分離しMALDI-TOF MSで同定した結果,3種類の酵母が同定された.各々の株を25°Cで培養し,臭気試験を行ったところ,Wickerhamomyces anomalusのみが培養1日後から強いシンナー臭を発生した.この結果から,異臭の原因菌はW.anomalusであり,異臭が続いた要因は多量のW. anomalusが付着した食パンを低温下で保管したことにより発育が鈍化し,臭気の原因物質である酢酸エチルが発生し続けたことによるものと推測された.本菌は同時期に購入した同一工場の別ロット参考品からも検出され,シンナー臭も確認したことから,工場はW. anomalusに汚染されていたと推測された.苦情品由来及び参考品由来W. anomalus分離株について系統樹を作成した結果,苦情品を汚染していたW.anomalusは参考品の株と同一由来とは判定できず,苦情品の汚染源特定には至らなかった.
食品苦情,食パン,シンナー臭,MALDI-TOF MS,塩基配列解析,分子系統樹解析,
Wickerhamomyces anomalus

 

食品中の放射性物質の検査結果(平成30年度)
 平成23年3月11日に発生した東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所事故を受け,東京都では,平成23年度から都内で流通している食品の放射性物質検査を強化している.平成30年度は,国産食品1,100検体及び輸入食品70検体,計1,170検体について放射性セシウム及び放射性ヨウ素の検査を行った.検査には,ゲルマニウム半導体核種分析装置及びヨウ化ナトリウム(タリウム)シンチレーションスペクトロメーターを用いて測定した.その結果,国産食品のシラウオ1検体,輸入食品のキノコ加工品1検体から放射性セシウム(Cs-137)が検出されたが,いずれも基準値未満であった.
放射性物質,核種分析,放射性セシウム,ゲルマニウム半導体核種分析装置,ヨウ化ナトリウム(タリウム)シンチレーションスペクトロメーター,食品

 

化学物質及び自然毒による食中毒事件例(平成30年)
 平成30年に東京都内で発生した化学物質や自然毒による食中毒及び有症苦情事例のうち,当センターで検査したものは14件で,そのうち最終的に食中毒とされたものは3件であった.本報では,今後の食中毒検査の参考とするために,原因物質の異なる5事例について報告する.ヒスタミンによる食中毒1事例は,シイラのポアレを喫食し,発疹や顔面の紅潮,頭痛などの症状を呈した事例で,ヒスタミンの定量を行った.その結果,参考品からヒスタミンが検出された.ジャガイモよる有症苦情2事例は,ジャガイモを喫食して喉の痺れや吐き気,腹痛,下痢などを呈した事例で,グリコアルカロイドについてLC-MS/MSによる分析を行ったところ,ソラニン及びチャコニンを検出した.金針菜による有症苦情1事例は,金針菜の串焼きを喫食して吐き気や嘔吐,下痢などの消化器症状を呈した事例で,コルヒチンについてLC-MS/MSによる分析を行ったがコルヒチンは検出されなかった.つぶ貝の唾液腺毒による食中毒1事例は,自宅で調理したつぶ貝を食べて目の異常や頭痛を発症した中毒事例で,テトラミンの分析を行ったところ,テトラミンを検出した.界面活性剤による食中毒1事例は,空の酒ビンに移しておいた塩素系漂白剤を誤って飲んだため,喉痛,嘔吐や腹痛を呈し救急搬送された事例で,検査の結果,界面活性剤を検出した.
化学性食中毒,シイラ,ヒスタミン,ジャガイモ,ソラニン,金針菜,コルヒチン,つぶ貝,テトラミン,界面活性剤

 

食品の苦情事例(平成30 年度)
 平成30 年度に検査を実施した食品苦情に関わる17 事例から5 事例を選び報告する.(1)牛丼に混入した紙様物は,官能試験(外観),顕微鏡観察及びFT-IR 分析を行った結果,綿棒の軸と推察された.(2)ミネラルウォーター中の沈殿物は,官能試験(外観)及び顕微鏡観察を行った結果,届出者が服用していたカプセル剤と推察された.(3)挽き肉に混入した虫様物は,官能試験(外観)及び顕微鏡観察を行った結果,血管と推察された.(4)豚肉に混入した虫様物は,官能試験(外観),顕微鏡観察及びFT-IR 分析を行った結果,動物の毛と推察された.(5)中華丼に混入した黒色硬質物は,官能試験(外観),顕微鏡観察,蛍光X 線分析,燃焼試験,溶解試験及び簡易化学試験を行った結果,モルタル又はコンクリートの塊と推察された.
食品苦情,異物,綿棒,カプセル剤,血管,毛,モルタル,顕微鏡,蛍光X 線分析,FT-IR 分析

 

迅速透析法を用いた食品中保存料・甘味料同時抽出の検討
 食品中の6種甘味料分析用に開発した迅速な改良透析条件を保存料分析にも適用可能かどうか検証した.保存料として安息香酸,ソルビン酸,デヒドロ酢酸,パラオキシ安息香酸エステル類(メチル,エチル,イソプロピル,プロピル,イソブチル及びブチル)の9種について,透析液に30%メタノール,水温50°Cに設定した恒温振とう水槽中で1時間透析し,HPLCで測定した.添加回収試験では,従来法(透析液30%メタノール,常温,透析24時間)と同等の回収率が得られた.保存料を使用する市販食品を用い,本法と従来法を比較した結果,定量値は同等であった.従来法の透析条件を改良透析条件に替えるだけで迅速化が達成された.さらに,これまで別々に行っていた甘味料と保存料の前処理を統合することで,日常の検査業務のより一層の効率化が可能となることが示された.
保存料,安息香酸,ソルビン酸,デヒドロ酢酸,パラオキシ安息香酸エステル類,甘味料,透析,HPLC,食品

 

輸入農産物中の残留農薬実態調査(平成30年度)-野菜類及びその他-
 平成30年4月から平成31年3月までに東京都内に流通していた輸入農産物の野菜,きのこ類,穀類及び豆類41種200作物について残留実態調査を実施した.その結果,26種86作物(検出率43%)から残留農薬が痕跡(0.01 ppm未満)~0.13 ppm検出された.検出農薬は殺虫剤31種類,殺菌剤17種類,除草剤1種類及び共力剤1種類の合計50種類であった.このうち,中国産しょうが1作物からチアメトキサムが食品衛生法に定められた一律基準値(0.01 ppm)を超過して,0.02 ppm検出された.本作物における残留量は,チアメトキサムに設定された一日摂取許容量(ADI)の1/1000未満であった.他の作物では,食品衛生法に定められた残留基準値及び一律基準値を超過したものはなかった.
残留農薬,輸入農産物,殺虫剤,殺菌剤,除草剤,共力剤,残留基準値,一律基準値,一日摂取許容量(ADI)

 

輸入農産物中の残留農薬実態調査(平成30年度)-果実類-
 平成30年4月から平成31年3月に東京都内に流通していた輸入農産物のうち果実16種141作物について残留農薬実態調査を行った.その結果13種84作物(検出率60%)から殺虫剤,殺菌剤及び植物成長促進剤合わせて51種類の農薬が痕跡(0.01 ppm未満)~1.2 ppm検出された.作物別検出農薬の内訳は,柑橘類では3種24作物から殺虫剤が14種類,殺菌剤が6種類検出された.ベリー類では3種15作物から殺虫剤が10種類,殺菌剤が14種類検出され、その他の果実では殺虫剤が19種類,殺菌剤が19種類,植物成長促進剤が1種類検出された.メキシコ産のマンゴーからピラクロストロビンが食品衛生法の残留農薬基準値0.05 ppmを超えて0.19 ppm検出された.また同一の作物からシハロトリンが残留農薬基準値0.5 ppmを超えて1.1 ppm検出された.その他の作物で残留農薬基準値及び一律基準値を超えて検出された農薬は無かった.
残留農薬,輸入農産物,果実,殺虫剤,殺菌剤,植物成長促進剤,残留基準値,一律基準値

 

国内産野菜・果実類中の残留農薬実態調査(平成30年度) 
 平成30 年4 月から平成31 年3 月に都内に流通していた国内産農産物のうち,野菜23 種69 作物,果実類6 種11作物について残留農薬実態調査を行った.その結果,23 種51 作物(検出率64%)から殺虫剤,殺菌剤合わせて34種類の農薬が痕跡(0.01 ppm 未満)~8.0 ppm 検出された.作物別検出農薬の内訳は,野菜では17 種42 作物から,殺虫剤が15 種類,殺菌剤が11 種類検出された.一方果実類では,6 種9 作物から,殺虫剤が12 種類,殺菌剤が8種類検出された.また最も検出頻度の高かった農薬はジノテフランで,野菜では14 作物から,果実類では6 作物から検出され,検出率は25%であった.なお,食品衛生法の残留基準値及び一律基準値(0.01 ppm)を超えて検出されたものはなかった.
残留農薬,国内産農産物,野菜,果実,殺虫剤,殺菌剤,除草剤,残留基準値,一律基準値

 

 東京都における食品中残留農薬一日摂取量調査(平成29年度)
 平成29年5月から6月に東京都内で購入した食品(94種類300品目)及び9月に採取した水道水を試料としてマーケットバスケット方式を用いて残留農薬の一日摂取量を調査した.残留農薬は,I群(米・米加工品),VI群(果実類),VII群(緑黄色野菜)及びVIII群(その他の野菜・きのこ・海草類)からクロルピリホス,プロチオホス及びアセタミプリド等16農薬が0.001~0.011 ppmの範囲で検出された.喫食した場合における各農薬の推定一日摂取量(EDI)を算出し,一日摂取許容量(ADI)と比較したところ,EDI/ADI比は0.00044~0.86%であり,ヒトへの健康影響はないと考えられた.
トータルダイエット,残留農薬,一日摂取許容量(ADI)

 

畜水産物中の残留有機塩素系農薬実態調査(平成30年度) 
 平成30年4月から平成31年3月に東京都内に流通していた食肉,生乳,魚介類及びその加工品等畜水産物10種97食品について残留有機塩素系農薬の実態調査を行った.その結果,5種19食品(検出率20%)から7種類の有機塩素系農薬(DDT,クロルデン,ノナクロル,エンドリン,ディルドリン,ヘプタクロル及びヘキサクロロベンゼン)が0.0001~0.006 ppmの範囲で検出された.食品衛生法の残留農薬基準値及び一律基準値を超えたものはなかった.
残留農薬,畜水産物,有機塩素系農薬,残留基準値,一律基準値

 

論文Ⅳ 生活環境に関する調査研究

三次喫煙による曝露経路に関する研究-接触による移動及び再放散について-
 受動喫煙の一つである三次喫煙の特徴は,4つのR,すなわち残留,反応,再放散及び再浮遊と定義される性質を持つことである.これに加えて,我々は接触による移動という性質を持つと考え,その実態を調査するための基礎的実験を行った.あわせて,再放散について,副流煙吸着後からの時間経過による再放散物質の変化や温度による再放散物質への影響を調査した.接触による移動に関する実験は,副流煙を吸着させた布と未吸着の布を接触させた後,未吸着の布におけるニコチン及びたばこ特異的ニトロソアミン(TSNA)の吸着濃度を経時的に測定した.再放散に関する実験は,副流煙を吸着させた布及び壁紙を,吸着後直ちにまたは1時間後に空気採取用バッグに入れ,20°Cまたは40°Cで再放散される化学物質濃度を測定した.調査の結果,接触による移動については,ニコチンは10分間接触後から,TSNAの一つである4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジニル)-1-ブタノンは1時間接触後から検出され,接触時間が長いほど濃度が増加した.再放散については,副流煙吸着直後からの再放散濃度及び物質数が多いこと,再放散時の温度が高い方が濃度及び物質数が多いことが確認された.以上の結果から,三次喫煙は4つのRのほか,接触により移動するという性質を有する可能性が示唆された.
三次喫煙,移動,再放散,ニコチン,たばこ特異的ニトロソアミン

 

東京湾産魚類中残留コプラナーポリ塩化ビフェニル濃度調査結果及び汚染源の推察
 東京都では,東京湾産魚介類中の残留ダイオキシン類濃度を継続的に調査している.過去の調査結果において,東京湾産の魚類中残留ダイオキシン類の毒性等量(TEQ)に占めるコプラナーポリ塩化ビフェニル(Co-PCB)の割合は概ね7割以上で推移しており,平成29年度に調査を行ったボラ,スズキ,マアナゴ,マコガレイにおいても同様の傾向であった.平成29年度の魚類中残留Co-PCBの各異性体濃度を確認したところ,5塩化の化合物2,3’,4,4’5-PeCB(#118)が約70%,2,3,3’,4,4’-PeCB(#105)が約20%と,2種の異性体で各魚種の総Co-PCB濃度の85%以上を占めていた.魚類採取地点による差異は無く,全地点で同様の割合であった.この割合は,PCB含有製品のCo-PCB異性体パターンと類似しており,東京湾産魚類中に残留しているCo-PCBは,過去に製造,使用されたPCB含有製品由来が主な汚染源であると推察した.Co-PCBなどのダイオキシン類は環境中に長期間残留することから,今後も引き続き魚介類の残留濃度を調査する必要がある.
ダイオキシン類,Co-PCB,ボラ,スズキ,マアナゴ,マコガレイ

 

東京都水道水質外部精度管理調査結果(平成30年度)-臭素酸及び1,4-ジオキサン-
 東京都では,「東京都水道水質管理計画」に基づき,東京都健康安全研究センターが中心となり,水道事業者及び厚生労働大臣の登録を受けた水道水質検査機関を対象とした外部精度管理を実施している.本稿においては,平成30年度に実施した臭素酸及び1,4-ジオキサンに関する外部精度管理の概要を報告する.臭素酸は,32機関が参加し,全ての検査機関で評価基準を満たしていた.一方,1,4-ジオキサンでは35機関が参加し,このうち評価基準を満たさなかった検査機関数は,1機関であった.その原因は,結果報告書への測定値の誤記入であった.また,検査実施状況が告示法に準拠していない検査機関が見られた.これらの検査機関は,SOPを見直すとともに告示法を遵守した適正な検査を実施する必要がある.
外部精度管理,水道水,臭素酸,1,4-ジオキサン,告示法

 

コンセントレーターを用いた蛇口水中の放射性セシウム固相抽出法の検討
 福島第一原子力発電所事故に起因する蛇口水中の放射性セシウムは,現在では多量の試料を濃縮する高感度の方法でのみ検出できる数 mBq/Lにまで低下している.今後の推移を把握するには長期的なモニタリングが必要であるが,現行の蒸発乾固法は手間と時間を要するという問題がある.このため,簡便かつ効果的な濃縮法として,水質検査で広く用いらるコンセントレーターによる固相抽出法を検討した.通水速度50 mL/分,固相ディスク2枚の抽出条件でのセシウム137濃度は蒸発乾固法の約50%であり,低値となった原因は廃液への損失で,通水速度20 mL/分では,回収率は約71%に改善した.非放射性セシウムを添加した試料を同一条件で固相抽出し,廃液へのセシウムの損失量を調べたところ,損失率は14~55%,添加量と損失量の差から求めた固相ディスクへの捕集効率は45~86%であり,捕集効率は抽出ごとに異なった.このため,放射性セシウムも同様の挙動を示すと考え,セシウム137測定値をセシウム捕集効率で補正した.蒸発乾固法との2回の併行試験の結果,平均回収率100%及び95%,変動係数6.8%及び6.6%,検出限界0.5 mBq/Lと蒸発乾固法とほぼ同程度の精度が得られ,代替法として使用できることが分かった.今後はこの方法を用いて,蛇口水中の放射性セシウムのモニタリングを実施する予定である.
蛇口水,放射性セシウム,蒸発乾固,固相抽出,コンセントレーター,ゲルマニウム半導体検出器,非放射性セシウム,捕集効率

 

論文Ⅴ 生体影響に関する調査研究

多層カーボンナノチューブの走査型電子顕微鏡観察
 走査型電子顕微鏡を用いて,多層カーボンナノチューブ(MWCNT)の形状を観察した.またMWCNTの熱処理による損傷を検討するために,各々320, 340, 360, 380, 400, 420, 440, 460ºC,加熱時間3時間の単回加熱と,100, 200, 300, 400ºC,加熱時間3時間の反復加熱を行い,MWCNTの形状を観察した.ナノ物質に該当しない太さあるいは針状ではなく立体構造をしたMWCNTが多数見られた.単回加熱の結果,MWCNTは440ºCを超えると損傷が見られ,反復加熱では300ºCから400ºCの間で燃焼する事が確認できた.反復加熱では金属酸化物と考えられる不純物の他, 300ºCまでに燃焼する有機物,400ºC以上に加熱しても燃焼しない有機物の不純物が見られた.
多層カーボンナノチューブ,走査型電子顕微鏡,形状観察,熱処理,不純物

  

論文Ⅵ 精度管理に関する調査研究

都内登録衛生検査所における遺伝子関連・染色体検査のアンケート調査結果
 医療における的確な診断及び治療のために,遺伝子関連検査を含む検体検査の品質及び精度の確保が求められている.今回,都内登録衛生検査所を対象として,遺伝子関連・染色体検査の実施状況及び精度管理への取り組み状況を把握するためにアンケート調査を行った.
 回答率は79.8%(79/99施設)で,そのうちの55.7%(44/79施設)が遺伝子関連・染色体検査を受託していた.受託している検査は,病原体核酸検査が35施設と最も多く,体細胞遺伝子検査が26施設,生殖細胞系列遺伝子検査が19施設,染色体検査が18施設であった.自施設での検査実施は病原体核酸検査で多く,16施設であった.自施設で検査を実施している施設では,ほとんどの施設が内部精度管理を実施していた一方,病原体核酸検査では,外部精度管理調査への参加施設の割合がその他の検査よりも少なかった.病原体核酸検査で受託施設数が多かった項目は,淋菌及びクラミジア・トラコマチス(各22施設)で,自施設での検査実施が多かったのは,ノロウイルス(8施設),淋菌及びクラミジア・トラコマチス(各7施設)であった.体細胞遺伝子検査で受託施設数が多かったのは,EGFR遺伝子検査(リアルタイムPCR法)及びRAS遺伝子検査(各15施設),自施設での検査実施が多かったのは,EGFR遺伝子検査(4施設)であった.都内衛生検査所においては,病原体核酸検査を自施設で実施している施設が多く,外部精度管理調査を今後進めていく必要がある.
臨床検査,衛生検査所,遺伝子関連・染色体検査,医療法,精度管理,アンケート調査

 

東京都衛生検査所精度管理調査における血液型検査の調査結果について

(平成20年度~平成28年度)

 東京都では,衛生検査所を対象とした東京都衛生検査所精度管理事業を昭和57年度より実施し,毎年度報告書にまとめている.衛生検査所からの輸血検査の血液型判定は,患者の血液型と適合しない製剤が輸血されることを防ぐため正確な報告内容が求められる.血液型検査についてはオープン調査とブラインド調査により第1回から実施しており,平成10年度(第17回)以降は正常反応を示す検体の他に,異常反応を示す検体の判定能力や報告内容の調査を行い,衛生検査所の血液型判定の技術向上と課題把握に努めてきた.今回は平成20年度(第27回)から平成28年度(第35回)までの血液型検査の結果と今後の課題について報告する.オープン調査で部分凝集の判定ができた施設でも,日常の検査業務での精度を反映するブラインド調査では部分凝集の判定ができないという結果がみられた.検査結果の報告に関して,オモテ検査とウラ検査が不一致である場合や部分凝集が見られるなどで判定保留にする場合,検査結果の詳細と対処法について医師へ報告するコメントが添付されていることが望ましい.これらのコメントはオープン調査では付記されているもののブラインド調査ではコメントの記載が見られない場合が多かった.しかし,コメントが記載された多くの施設では血液型の詳細な解析のための十分な手段・方法を持っていることが確認された.
臨床検査,衛生検査所,精度管理調査,血液型検査

 

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