研究年報 第57号(2006) 和文要旨

*記載内容

 

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和文要旨
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総説

クリプトスポリジウムとジアルジアによる水環境及び水道水の汚染

 水環境及び水道水のクリプトスポリジウムとジアルジアの調査事例を基に,これらの原虫による汚染実態について概説した.主要な水環境として関東と関西の主要水源河川における調査結果から,原虫類の存在の普遍性や一部の高濃度汚染の状況を明らかにした.全国の浄水場原水の原虫汚染レベルはおおむね100〜101 個/10 L のオーダーであること,また浄水中の原虫類濃度は現在多く行われている10 Lレベルの検査水量では把握できず,水道水による原虫感染リスクを評価するためには,100 L 以上での調査が必要であることなどを指摘した.
原虫,クリプトスポリジウム,ジアルジア,水系感染,水環境,水道水,浄水処理

  

食品中の食品添加物の分析
 都民にとって食品の安全性に関して,常に関心の高い食品添加物の我が国における法規制及び平成13〜16 年度に取り扱った輸入食品中食品添加物の検査事例について紹介した.また東京都における食品添加物の違反事例について述べるとともに,食品中の食品添加物分析法について概説した.

食品衛生法,食品添加物,分析法,輸入食品

  

Ⅰ 感染症等に関する調査研究

結核集団感染疑い事例における分子疫学的解析法としてのAP-PCR法及びVNTR法の比較検討

 結核集団感染疑い事例解明のための分子疫学的方法として,PCRを応用したAP-PCR法並びにVNTR法と,現在,標準法として使われているサザンハイブリダイゼーション法を応用したIS 6110-RFLP法とで検査結果を比較検討した結果,IS 6110-RFLP法とAP-PCR法の結果がほぼ一致し,AP-PCR法が迅速なスクリーニング法として使用できることが判明した.VNTR法は,RFLP法と結果が異なる場合があり,今後さらなる検討が必要と考えられた.
結核集団感染,IS6110-RFLP法,AP-PCR法,VNTR法

  

高病原性鳥インフルエンザ診断のための遺伝子検査システムの確立
 近年,世界で高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型等)によるヒト感染事例が報告されている.都内で鳥インフルエンザ疑い患者が発生した場合,当センターで構築した鳥インフルエンザウイルス遺伝子検査システムにより緊急検査を実施している.我々が開発した検査システムは,LAMP 法とリアルタイムPCR法およびNested-PCR法を組合せた検査であり,検体受領後,3時間,6時間,23時間後に各検査結果の報告が可能である.2005年以降,鳥インフルエンザアラート検査として,5事例の検査を実施した.

高病原性鳥インフルエンザ,リアルタイムPCR, ネステッド(二段階),感染症アラート

   

ヒトパピローマウイルス遺伝子検出法のmultiplex 化
 HPV遺伝子検査においてPCR法のmultiplex化を試み,これまでに検出できなかった遺伝子型の検出を可能にした.都内の性感染症定点医療機関より搬入された帯下検体66件からmultiplex PCR法によるHPV遺伝子の検出を試みたところ,26件からHPV遺伝子が検出され,16件(24.2%)が発がんリスク分類による高リスク群に,1件が低リスク群に分類された.
ヒトパピローマウイルス,マルチプレックスPCR

 

集団下痢症事例由来ヒト糞便からのバンコマイシン耐性腸球菌および基質特異性拡張型βラクタマーゼ産生菌の検出の試み
 集団下痢症患者800件,関係者671件計1471件の糞便から,バンコマイシン耐性腸球菌(VRE),および基質特異拡性張型βラクタマーゼ(ESBL)産生菌の検出を行った.VanAおよびVanB遺伝子を持ったVREは検出されなかった.ESBL産生菌は31件(2.1%)検出され,その内訳は下痢症患者10件(1.3%),関係者21件(3.1%)であった.31件33株中1株をのぞき全てEscherichia coliであり,遺伝子型は8タイプに型別されたが,CTX-M9(Toho2)型が最も多く11株であった.
薬剤耐性菌,バンコマイシン耐性腸球菌,基質特異性拡張型βラクタマーゼ

 

スワブ検体からのTrichomonas vaginalis遺伝子検出のための試料調製法及びPCR法の検討
 検体採取から時間が経過することでT. vaginalisが死滅し,顕微鏡検査等が困難なスワブ検体からT. vaginalis遺伝子を検出することを目的に,試料調整法及びPCR法について検討した.攪拌法によりスワブからT. vaginalisを回収し,DNA抽出キット(セパジーン)またはアルカリ煮沸法によりDNAを抽出後,Kengne らのT. vaginalisの反復DNA中の262塩基対を標的としたPCR法を行うことが検出効率の高い安定した方法であると考えられた.また,4°C,9日間保存後でもT. vaginalis遺伝子の検出が可能であることが示唆された.
膣トリコモナス,ポリメラーゼ連鎖反応,スワブ

 

ペット動物における病原大腸菌の保有実態調査
 都内動物飼養施設で飼養されているイヌ70件,ネコ44件,げっ歯類42件,鳥類32件,フエレット2件および動物愛護相談センターに収容されていたイヌ105件の糞便から,病原大腸菌(EPEC,ETEC,EHEC,EIEC,EAggEC)の検出を行った.げっ歯類1件から,EHECが分離された.イヌ18件,ネコ8件からETECが分離された.検出されたETEC株は薬剤感受性試験およびPFGE法により疫学解析を行った.
イヌ,ネコ,腸管病原性大腸菌,毒素原性大腸菌,腸管出血性大腸菌,組織侵入性大腸菌,腸管凝集性大腸菌

 

胃腸炎集団発生から検出されたノロウイルスの遺伝子解析(平成16-17年)
 2004年1月から2005年12月の間に868事例の胃腸炎集団発生について調査し,ノロウイルスが475事例(54.7%),ロタウイルスが14事例,腸管アデノウイルスとアストロウイルスが1事例ずつから検出された.検出されたノロウイルスの遺伝子型はGII-4 型が主流行型であったが,その他にGII-2,GII-6,GI-3型など検出ウイルスの遺伝子型に多様性が認められた.カキを推定原因食とする事例では,1集団事例から複数の遺伝子型が検出された.ヒトーヒト感染事例では,保育園等の低年齢層からGI-3型,高齢者からはGII-4型が多数検出された.
ノロウイルス,遺伝子疫学,胃腸炎,集団発生

 

都内のブタにおける日本脳炎ウイルス感染状況(平成17年度)
 HPV遺伝子検査においてPCR法のmultiplex化を試み,これまでに検出できなかった遺伝子型の検出を可能にした.都内の性感染症定点医療機関より搬入された帯下検体66件からmultiplex PCR法によるHPV遺伝子の検出を試みたところ,26件からHPV遺伝子が検出され,16件(24.2%)が発がんリスク分類による高リスク群に,1件が低リスク群に分類された.
ヒトパピローマウイルス,マルチプレックスPCR

 

Ⅱ 医薬品等に関する調査研究

院内製剤の品質確保−安定性試験−
 薬事法の規制対象外である院内製剤は,個々の医療機関がGMPの考えを反映させた品質管理と安全性基準を作る必要がある.これらの自主管理に資する目的で,汎用院内製剤である吉草酸ベタメタゾン軟膏,アスコルビン酸ローション,ポビドンヨード希釈液及びアドレナリン希釈液試作品の品質及び安定性試験を行った.その結果,いずれの製剤も病院で設定する保存条件及び保存期間の下では含量の低下や外観変化は見られなかった.しかし,加速条件保存下では温度と光により顕著な含量低下及び色調変化等が観察された.
軟膏剤,液剤,安定性,長期保存試験,加速試験,過酷試験,使用期限,吉草酸ベタメタゾン,アスコルビン酸エステル,ポビドンヨード,アドレナリン,高速液体クロマトグラフィー

 

院内製剤の品質確保−倍散−
 院内製剤の品質確保を目的として倍散の試作品について品質試験を行った.その結果,いずれの製剤も均一性が確認されたが,一部に有効成分含有量の低いものも認められた.原因としては原料の量り込みと一次倍散の混合の均一性が検証されていない可能性が考えられた.しかし,技術的な助言に基づいて再調製した製剤は,有効成分含有量及び均一性等において,品質の改善が確認された.恒常的に高品質の院内製剤を供給するためには,安全基準に基づく手順書の作成及び記載方法を適切に指導する必要がある.
院内製剤,倍散,含量均一性,品質管理,高速液体クロマトグラフィー

 

尿中の脱法ドラッグ未変化体のGC-MS による分析
 脱法ドラッグを乱用して,意識障害や幻覚を起こした患者の使用薬物を明らかにする目的で,患者尿から薬物の未変化体を分析する方法を検討した.その結果,GC/MSを用いて知事指定薬物4種,麻薬4種及び他のトリプタミン系薬物1種の計9種を同時に確認する方法が出来た.本法を用いて,平成17年中に依頼された8件の事例から検出した脱法ドラッグは5-MeO-DIPT,5-MeO-MIPT及び3CPPの3種であった.
脱法ドラッグ,尿,未変化薬物,知事指定薬物,ガスクロマトグラフィー/質量分析法,5-MeO-DIPT,5-MeO-MIPT,3CPP

  

第3回知事指定薬物のスペクトルデータと平成17 年度薬物分析調査
 平成18年2月にはそれまでに指定された4種の薬物に加え,第3回として,3種の薬物,すなわち5-MeO-AMT,TMA-2及び2C-T-2が知事指定薬物に加えられた.これら3種の薬物の物理恒数及びスペクトルデータを報告する.また平成17年度の試買調査の結果18種の薬物が検出され,知事指定薬物では5-MeO-MIPTが3件,条例指定前の試買品であるが,TMA-2が2件,5-MeO-AMTが1件検出された.このほか,PMMA,4FMA,MDBZP及びMMDA-2の4種が新規に発見された薬物であった.

脱法ドラッグ,知事指定薬物,5-MeO-AMT,TMA-2,2C-T-2,PMMA,4FMA,MDBZP,MMDA-2

 

ラッシュ系ドラッグの薬物確認法
 NMRを用いたラッシュ系薬物の確認方法を確立した.従来の方法では,確認できる薬物は標準品があるものに限定されること,また位置異性体を含む亜硝酸エステル各化合物マススペクトルに大差がないことから,より正確な確認方法が必要であった.そこで,ラッシュ系薬物を溶媒と混和してNMRを測定し,そのスペクトル値から亜硝酸エステルの同定及び確認する方法を開発した.また,標準品のない亜硝酸エステルは合成するとともに,NMR及びGC/MSより確認した.市販製品中から亜硝酸iso-プロピル,亜硝酸iso-ブチル,亜硝酸n-アミル,亜硝酸iso-アミル及び亜硝酸2-メチルブチルの存在を明らかにした.
ニトライト吸入剤,亜硝酸n-アミル,亜硝酸iso-アミル,亜硝酸iso-プロピル,亜硝酸iso-ブチル,亜硝酸シクロヘキシル,核磁気共鳴スペクトル,ガスクロマトグラフィー/質量分析

 

植物系ドラッグ中の向精神作用を有する成分の分析
 植物系ドラッグ中に混入される向精神作用性の植物由来成分と化学成分を,少量の試料から効率的に検出する方法を確立した.アルカロイド成分は強酸性下抽出後,小容量の前処理カラムを用いて処理し,さらに強酸処理後の残渣を用いて,非アルカロイドであるサルビノリンAを直ちに抽出した.アルカロイド及びサルビノリンAは,TLC,LC/PDA,LC/MSあるいはGC/MSを用いることにより,いずれも処理した試料中から問題なく検出することができた.そこで,市販の植物系ドラッグに本法を適用して分析したところ,植物由来の向精神作用性の成分だけでなく,化学成分も混入した製品が流通していることが明らかとなった.
植物系ドラッグ,向精神作用性成分,薄層クロマトグラフィー,液体クロマトグラフィー/フォトダイオードアレイ,液体クロマトグラフィー/質量分析,ガスクロマトグラフィー/質量分析,スクリーニング法,確認

 

外部形態及び簡易な化学的検査による大麻草の鑑別
 大麻取締法で規制されるアサについて,種子や生育初期〜中期の形態的特徴による鑑別方法を明らかにした.種子は表面にある特異な網目状の模様を重視することで,鑑別が容易になった.生育初期では,通常1節目は単葉,2節目は小葉が3枚の複葉,3節目は小葉が5枚の複葉とほぼ規則的に変化する特徴で,生育中期以降は,葉や枝のつき方が1節目から10節目くらいまで対生,その後互生に変わる特徴で,鑑別が容易になった.また,補助的な鑑別法として,薄層クロマトグラフィー(TLC)や尿中薬物濃度測定用キット(トライエージ)を用いた簡易な化学的な検査による鑑別も有効であった.
アサ,薄層クロマトグラフィー,鑑別,テトラヒドロカンナビノール,アサの種子

 

化粧品中安息香酸デナトニウムの分析と誤飲防止効果
 化粧品中の安息香酸デナトニウム(DB)の分析法を作製した.1〜2gの化粧品試料を秤量,メタノールに溶かした後,陽イオン交換カラムに負荷し,メタノールで洗浄して1%塩酸メタノールで溶出し,HPLCに注入した.HPLC条件はカラムにODS,移動相はペンタンスルホン酸含有水・アセトニトリルを用いた.本法により輸入化粧品から1〜9,000 ppmのDBを恭雑物による影響無く分析できた.DB 1.0 ppm水溶液は苦く,DBの摂食阻害性を十分確認した.国産の化粧品,家庭用品中には誤飲防止剤DBを配合する製品はほとんど無いが,欧米の製品には多く存在し,多岐にわたっている.
化粧品,安息香酸デナトニウム,誤飲防止剤,摂食阻害効果,忌避剤,液体クロマトグラフィー

 

市販タトゥーシールに含有される色素及び金属について
 HPLC及び蛍光X線分析により,市販タトゥーシール,フェイスペインティング用ペン,およびクレヨンに含有される着色剤と金属を分析した.その結果シールからは水溶性の法定及び法定外タール色素,油溶性法定外色素が検出された.クレヨンからは油溶性の法定外色素が検出された.ペンからは,水溶性・油溶性の法定色素,法定外色素及び顔料が検出された.シール中の色素は酸性人工汗中に溶出した.蛍光X 線分析の結果,金属アレルギーの原因となりうる金属として銅,亜鉛,マンガンがシール,ペン及びクレヨンから検出された.これらのタトゥーシール,フェイスペインティング用ペン,およびクレヨンは幼児が使用する可能性もあり,製品の安全性についての調査が必要である.
タトゥーシール,フェイス・ボディペインティング,タール色素,顔料,金属アレルギー,HPLC分析, 蛍光X線分析

 

医薬部外品及び化粧品中の紫外線吸収剤同時分析法についての改良
 医薬部外品及び化粧品に配合される紫外線吸収剤は製品の種類または使用目的により配合量が制限されている.紫外線吸収剤は新規物質が次々に作られ種類が多いため,簡便な同時分析法が求められる.筆者らは紫外線吸収剤の分析法を以前に報告したが,今回ポジティブリストに収載されている紫外線吸収剤を使用頻度等を考慮して見直し,HPLCの移動相等も見直して,13種類の紫外線吸収剤の同時分析法を検討したので報告する.本法により市販紫外線吸収剤配合製品を分析したところ妨害物質の影響もほとんどなく、良好な結果が得られた.
紫外線吸収剤,医薬部外品,化粧品, 同時分析

 

X 線回折法による化粧品成分中のアスベストの分析
 X線結晶解析による市販タルク化粧品52試料中のアスベストの分析を行った.2004,2005年購入の48試料からはトレモライト,クリソタイル共に検出しなかった.1988 年購入の2 試料からトレモライト2.0%,クリソタイル4.5%を検出した.X線回折では,トレモライトは回折角10.5 °,クリソタイルは24.5,12.2 °を測定した.化粧品に配合される22の無機成分の妨害性を検討したところ,1部のマイカは10.5 °で妨害し,トレモライトの分析には不適当であった.クリソタイルではマイカ,酸化クロム等4 成分は24.5 °で妨害したが,12.2 °では妨害しなかった.
アスベスト,トレモライト,クリソタイル,タルク,化粧品,医薬部外品

  

Ⅲ 食品等に関する調査研究

DNA 塩基配列解析法を利用した苦情食品由来真菌の同定に関する検討
 現在,真菌の一般的な同定方法として用いられている表現性状試験は,長年の経験による専門的な知識が必要であるため,技術的に高いハードルとなっている.近年,この問題点を解決する方法の一つとして,分子生物学的な手法が取り入れられるようになってきた.今回我々は,苦情食品由来の真菌についてDNA塩基配列解析による菌種決定を行った.この結果,表現性状試験では同定困難な真菌であっても,菌種の決定と苦情原因の推定が可能であることが示された.
真菌,DNA塩基配列解析,苦情食品,rRNA遺伝子

 

キャピラリー電気泳動による異臭苦情飲料中の残留次亜塩素酸の分析
 牛乳やリンゴジュース等の飲料で塩素臭がするという苦情が数例よせられた.清涼飲料水の製造ラインでは殺菌洗浄等に次亜塩素酸等の塩素剤が用いられていることから,次亜塩素酸が残留し,異味・異臭の苦情が発生した場合を想定したキャピラリー電気泳動装置を用いた次亜塩素酸の検出法について検討を行った.次亜塩素酸は食品成分の影響で速やかに分解し,塩素イオンに変化するため,残留次亜塩素酸に加え塩素イオンも同時分析の対象とした.本法における次亜塩素酸イオンの検量線は35〜750 µg/mLの間で直線性を示し,塩素イオンでは6〜500 µg/mLの間で直線性を示した.本法は試料の前処理にかかる手間も少なく,簡便かつ迅速に行える方法である.次亜塩素酸の混入が疑われる場合には,あらかじめ正常品について塩素イオン量を測定しておき,次に添加試験を行って,正常品と混入品とのフェログラムの比較や塩素イオン量の増加を確認することで,混入の裏付けをとることが可能である.
食品,苦情,異臭,次亜塩素酸,塩素,キャピラリー電気泳動,清涼飲料水

 

遺伝子組換えダイズ及びトウモロコシの定性PCR用プライマー対の検知感度
 ラウンドアップレディダイズおよびGMトウモロコシ(Bt11,Event176)の定性PCRに用いる各種プライマー対(P35S,NOS及び特異的プライマー対)について検知感度の比較を行った.定性PCRは厚生労働省通知(通知法)とJAS分析試験ハンドブックに記載の条件で行ったところ,通知法の方が概ね感度が高いが,非特異バンドが一部に認められた.また用いるプライマー対によって検知感度に差があることが判明した.さらに,各種プライマー対における検知可能なGMO絶対量が分かった.

遺伝子組換え体,ラウンドアップレディーダイズ,遺伝子組換えトウモロコシ,定性PCR,プライマー対 検知感度

 

GC 及びGC/MSによる食品中残留農薬の系統別分析法
 食品中に残留する農薬をアセトン・n-ヘキサン(2:3)混液で抽出し,Envi-Carb/LC-NH2ミニカラムによるクリーンアップを行い試験溶液を作製し,GC-FPD,GC-FTD,GC-ECD及びGC/MS(SIM)で測定する系統別分析法を作成した.有機リン系,有機塩素系農薬等計83農薬をピーマン等5作物に添加し,本法による添加回収試験を行ったところ5農薬(ジクロルボス,ジメトエート,ジスルホトン,オキサジキシル及びパラチオンメチル)を除いて概ね70%以上の回収が得られた.
残留農薬,系統別分析,食品,ガスクロマトグラフ,ガスクロマトグラフ/質量分析計

 

コリンエステラーゼ活性阻害を利用した簡易キットによる農薬の分析
 コリンエステラーゼ阻害反応を利用した簡易測定キットを用いた有機リン系及びカルバメート系農薬の定性,定量法について検討した.その結果,酵素ディスクの呈色の度合いをデンシトメーターを用いて測定することにより,狭い濃度範囲ではあるが定量が可能であることが分かった.本法を用いて各種農薬の組み合わせによるコリンエステラーゼ阻害活性を比較したところ,各農薬のコリンエステラーゼ阻害活性を加算した結果とほぼ一致し,コリンエステラーゼ阻害反応は相加的に現れることが示唆された.
阻害,簡易キット,コリンエステラーゼ,有機リン系農薬,カルバメート系農薬,デンシトメーター

 

ハーブ及び穀類・豆類加工品中のピペロニルブトキシド分析法
 ハーブ及び穀類・豆類加工品中の蛍光検出器付HPLCによるピペロニルブトキシド分析法について検討した.ピペロニルブトキシドをアセトニトリルで抽出し,その残留物を飽和食塩水で洗浄した.アセトニトリル層を濃縮後,抽出物を飽和食塩水とn-ヘキサンで分離した.n-ヘキサン層を濃縮し,クリーンアップのためEnvi-carbTMミニカラムに通し,酢酸エチル-アセトニトリル(3:7)混液により溶出した.ハーブ及び穀類・豆類加工品中に添加したピペロニルブトキシドは夾雑物による妨害もなく分析された.試料からのピペロニルブトキシドの回収率は75.6%から94.4%であり,定量限界は0.01 µg/gであった.
ピペロニルブトキシド,高速液体クロマトグラフィー,ハーブ類,穀類加工品,豆類加工品,固相抽出

 

HPLCによる畜産食品中のシロマジン分析法
 HPLCによる畜産食品中のシロマジンの残留分析法を検討した.試料を0.4%メタリン酸溶液-メタノール(1:1)で抽出後,Oasis MCXを使用し,溶出液に28%アンモニア水-メタノール(1:99)を使用して精製を行った.分析用のカラムはCapcell Pak C18 MG(4.6mm i.d.×75mm)を用い,移動相は50 mmol/L酢酸アンモニウム溶液-アセトニトリルを使用し,良好なクロマトグラムが得られた.本分析法の乳,鶏肉および鶏卵における添加回収率は73%以上,変動係数は14%以下であった.また,本分析法の検出限界は,乳および鶏肉で5 ng/g,鶏卵で25 ng/gであった.東京都内の乳処理工場に搬入された生乳20検体についてシロマジンの残留調査を行ったが,シロマジンは検出されなかった.
シロマジン,殺虫剤,残留分析,畜産食品,生乳,鶏肉,鶏卵,高速液体クロマトグラフ,液体クロマトグラフ/質量分析装置

 

各種調味料及び漬物中のクロロプロパノール類含有量調査

 各種調味料及び漬物中のクロロプロパノール類(3-クロロ-1,2-プロパンジオール(3-MCPD),1,3-ジクロロ-2-プロパノール及び2,3-ジクロロ-1-プロパノール(2,3-DCP))の含有量を調査した.定量限界は0.01 mg/kgであった.3-MCPDは調味料106試料中22試料から検出された.特にタイ産及びフィリピン産の一部から,0.1 mg/kg以上の高濃度で検出された.また,3-MCPD を高濃度検出された試料の一部から2,3-DCPが検出された.3-MCPDは漬物25試料中3試料から検出された.

クロロプロパノール,3-クロロ-1,2-プロパンジオール,1,3-ジクロロ-2-プロパノール,2,3-ジクロロ-1-プロパノール,調味料,漬物,醤油,ガスクロマトグラフィー/質量分析計

 

果汁飲料中の酢酸−α−トコフェロールおよびトコフェロール同族体の同時分析
 果汁飲料中の酢酸-α-トコフェロール(TocAc)およびトコフェロール(Toc)同族体(α,β,γ,δ-Toc)の逆相HPLCを用いた同時分析法を開発した.米国産果汁飲料中のTocAc 含有量は270 µg/g(平成15年)であった.市販外国産飲料25検体の調査ではα-Tocのみが9検体から検出された.また,TocAc,β,γ,δ-Tocはいずれの試料からも検出されなかった.本法により果汁飲料中のTocAcおよびToc同族体を精度良く分析することができた.
酢酸-α-トコフェロール,トコフェロール,果汁飲料,指定外添加物,輸入食品,高速液体クロマトグラフィー,トリアコンチルシリル化シリカゲルカラム,ガスクロマトグラフィー/質量分析法

 

食用黄色4号のHPLCにおける保持時間の変動
 合成着色料のHPLC分析において,食用黄色4号(Y4)ピークの保持時間が変動する現象がみられた.Y4ピークの保持時間の変動はY4の濃度に関係なく,HPLC注入時の試験溶液中のエタノールの総量に影響していることがわかった.また,Y4以外の食用タール色素11種についてHPLCで分析したところ,HPLCにおける保持時間が早い色素ほど変動しやすいことが明らかとなり,移動相よりも極性の低い試験溶液を用いたことで保持時間の変動が生じたものと推察された.
食用黄色4 号,高速液体クロマトグラフィー,保持時間の変動,タール色素,高速液体クロマトグラフィー/質量分析法

 

亜硫酸検査におけるアジ化ナトリウム添加の検討
 食品衛生検査指針や衛生試験法に収載されている二酸化硫黄及び亜硫酸塩類(SO2)の試験法では分析の妨害となる亜硝酸を除く目的でアジ化ナトリウム(NaN3)が添加されるが,硫黄化合物を含む食品の中にはNaN3と反応して本来添加されていないはずのSO2が検出される場合がある.そこでSO2が使用されている市販食品を用い,NaN3添加の有無によるSO2検出量を比較したところNaN3を添加してもSO2検出量は増加せず,今回調査した食品では添加の必要性がないことが判明した.
亜硫酸,亜硝酸,アジ化ナトリウム,イオンクロマトグラフィー,改良ランキン蒸留装置

 

食品中に混入されたアジ化ナトリウムの迅速分析
 健康危害発生時の速やかな原因把握を目的として,HPLCによる食品中のアジ化ナトリウムの迅速分析法について検討した.クエン酸緩衝液を添加して,食品のpH に影響を受けることなくアジ化ナトリウムを誘導体化した.また高タンパク,高脂肪の食品についても希釈又は高速冷却遠心を利用して除タンパクや脱脂を行い,試験溶液の調製に要する時間が大幅に短縮することができた.本法の分析時間は1試料当り30〜40分である.お茶,牛乳,カレーなど7種の食品で添加回収試験を行い,回収率は75.3〜99.6%であった.
アジ化ナトリウム,高速冷却遠心,食品,迅速分析,健康危害,高速液体クロマトグラフィー

 

養殖サケ・マス類中のカロテノイド系色素及び酸化防止剤の分析
 平成16年7〜9月に東京都内で入手した養殖サケ・マス類27検体,天然サケ・マス類3検体,養殖用飼料4検体について,アスタキサンチン,カンタキサンチン,カロテノイド量,酸化防止剤を分析した.アスタキサンチン・カンタキサンチンはHPLCとTLCで分析し,アスタキサンチンは全ての検体から検出された.カンタキサンチンは養殖5検体から検出され,残留基準値以下だった.酸化防止剤のBHTは養殖11検体から,アスコルビン酸は養殖・天然全てから検出された.BHA,エリソルビン酸,二酸化硫黄は全て検出されなかった.

カンタキサンチン,アスタキサンチン,養殖サケ・マス類,カロテノイド系色素,酸化防止剤

 

豆腐中のグルコノデルタラクトンの分析
 豆腐製品中のGDLのHPLCによる分析法を検討した.水で抽出したGDLをアルカリ性下でグルコン酸に変換し,Sep-Pak Vac C18カートリッジでクリーンアップし,RSPak KC-811カラムにより定量分析を行った.定量限界は0.01 g/kgであった.本法を用いて都内で市販されている豆腐製品中のGDL 使用実態調査を行ったところ,33検体中11検体から0.36〜2.3 g/kg,平均値0.99 g/kgのGDLが検出された.GDLはMg塩やCa塩と併用されていることが多かった.
豆腐,グルコノデルタラクトン,グルコン酸,凝固剤,食品添加物,高速液体クロマトグラフィー

 

プラスチック製容器から溶出されたノニルフェノールの食品への移行について
 食品擬似溶媒(n-へプタン)を用いた溶出試験においてプラスチック容器からノニルフェノール(NP)が2〜2800 ng/cm2検出された検体について,その食品中のNP分析を,GC/MSおよび選択性の高いLC/MS/MSによる簡便な分析法により行った.その中で,溶出試験においてNPが最も高く検出された容器中のアイスクリーム1検体より140 ng/gのNPが検出された.容器から食品へのNPの移行は,プラスチック中のNP含有量や,プラスチック部分と食品部分の接触面積,NPが移行しやすい油脂分の食品中の量などに影響すると考えられた.
ノニルフェノール,食品,プラスチック,ガスクロマトグラフィー/質量分析法,液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析法,溶出試験

 

畜水産缶詰食品中のビスフェノールAの分析
 2003年1月から2005年6月にかけて都内の小売店で購入した畜水産缶詰食品34検体中のビスフェノールA(以下BPAと略す)を分析したところ,最大249 ng/gのBPAが検出された.同一銘柄で賞味期限の異なる2ロットを試験したところ,いずれの銘柄でも賞味期限が2004年あるいは2005年のロットに比較し,賞味期限が2007年のロットではBPA含有量が減少していた.これらの試料の缶の内面コーティングをFTIRにより確認したところ,多くの銘柄で内部コーティングがBPAの溶出の少ないタイプに変更されたことが判明した.

ビスフェノールA,畜肉缶詰,水産缶詰,ガスクロマトグラフ/質量検出計

 

食品中に混入されたグリホサートおよびグルホシネートの迅速分析
 食品に混入されたグリホサートおよびグルホシネートの迅速,簡便な同時分析法を検討した.ミクロフィルターと冷却遠心機を利用して除たんぱくや脱脂を行うことで試験溶液の調製に要する時間を大幅に短縮できた.牛乳やカレーなど6種の市販食品での添加回収率は,1 g当たり100 µg添加で94.6〜100%,10 µg添加で76.6〜99.3%と良好であり,本法は,緊急時対応の迅速分析法として使用できると考える.
グリホサート,グルホシネート,食品,迅速分析,健康被害

  

食品中に混入されたパラコートおよびジクワットの迅速分析
 食品への毒物混入事件が突発的に起こり,健康被害が発生したとき,その原因把握のために,食品中の迅速分析法が確立されている必要がある.今回,ビピリジウム系除草剤であるパラコート(PQ)及びジクワット(DQ)について検討した.冷却遠心分離とミクロフィルターろ過による簡易な精製後,ハイドロサルファイト反応による比色法でスクリーニングを行い,同じ試験溶液を使って,フォトダイオードアレイ検出器を用いたHPLC法で測定(PQ 310 nm,DQ 257 nm)し,可視吸収スペクトルを比較して同定した.
パラコート,ジクワット,食品,迅速分析,健康被害

 

国内産野菜・果実類中の残留農薬実態調査    (平成17年度)
 平成17年4月から平成18年3月に都内で購入した国内産野菜及び果実類計22種63作物について残留農薬実態調査を行った. 12種類の農薬が野菜8種12作物から検出された(検出率:19%).検出濃度は痕跡(0.005 以上0.01 ppm未満)〜2.6 ppmであった.12種類の農薬が果実5種8作物から検出された(検出率:13%).検出濃度は痕跡〜1.2 ppmであった.これらの残留量はいずれも食品衛生法の残留基準値以下であった.
残留農薬,国内産農産物,野菜,果実,殺虫剤,殺菌剤,有機農産物

 

輸入農産物中の残留農薬実態調査    (有機リン系農薬及び含窒素系農薬)    −平成17 年度−
 2005年度に都内で入手した輸入農産物227作物中の有機リン系及び含窒素系農薬について残留実態調査を行った.21種の作物から有機リン系殺虫剤13種類及び含窒素系殺菌剤8種類,含窒素系除草剤1種類が検出された.有機リン系殺虫剤は27作物から痕跡(0.005 ppm以上0.01 ppm未満)〜0.31 ppmの範囲で,含窒素系殺菌剤は8作物から痕跡〜0.13 ppmの範囲で,除草剤は1作物から0.03 ppm それぞれ検出された.検出された農薬の残留量は残留農薬基準値,Codexの最大残留量及び原産国の基準値以内であった.
残留農薬,輸入農産物,有機リン系農薬,含窒素系農薬,最大残留許容量

 

輸入農産物中の残留農薬実態調査    (有機塩素系農薬,N-メチルカルバメート系農薬及びその他)    −平成17 年度−
 平成17年4月から平成18年3月にかけて輸入農産物227作物について残留農薬実態調査を行った.有機塩素系農薬では5種類の殺虫剤及び4種類の殺菌剤が痕跡〜1.1 ppm検出された.N-メチルカルバメート系農薬では,1種類の殺虫剤が1.4 ppm検出された.ピレスロイド系農薬では,5種類の殺虫剤が痕跡〜0.40 ppm検出された.その他の農薬では,2種類の除草剤,3種類の殺菌剤及び1種類の農薬共力剤が痕跡〜4.1 ppm検出された.いずれの残留量も食品衛生法の残留基準値,Codex国際残留基準値及び原産国の基準値以下であった.
残留農薬,輸入農産物,有機塩素系農薬,N-メチルカルバメート系農薬,ピレスロイド系農薬,殺虫剤,殺菌剤,除草剤,収穫後使用

  

輸入食品中の放射能濃度(平成17年度)
 チェルノブイリ原発事故に由来する放射能汚染食品の実態を明らかにするため,平成17年4月から平成18年3月までに都内で流通していた輸入食品等257 試料について調査した.生鮮キノコのピエ・ド・ムトン(カノシタ)から放射能濃度が暫定限度値370 Bq/kgを超え,530 Bq/kg検出された.その他,ブルーベリーコンポート,キノコの生鮮ジロル,乾燥セップ,乾燥トランペット,生鮮ピエ・ド・ムトン,生鮮シャンテレル,生鮮ジロルの7試料から50 Bq/kgを超えて検出され,それぞれ210,270,250,240,150,100,64 Bq/kgであった.
チェルノブイリ原発事故,放射能汚染,輸入食品,調査,セシウム,キノコ,ブルーベリーコンポート,ヨウ化ナトリウム(タリウム)シンチレーション検出器

 

ミネラル補給用サプリメントのミネラル含有量調査

 近年,さまざまなミネラル含有サプリメントが市場に出回り,必要以上にミネラルを摂取する可能性が高くなっている.そこで,今回市販71製品について,カルシウム,マグネシウム,鉄,銅,亜鉛およびクロムの6元素の含有量を調査し,日本人の食事摂取基準(2005年版)の推奨量と比較検討したところ,鉄,銅,亜鉛,クロムでは一日最大摂取量が推奨量を上回っている製品が多かった.これらのミネラルは概ね食品から十分量が摂取されており,ミネラルサプリメントの継続的な摂取は,必要以上のミネラルの摂取につながり望ましくないと考えられた.

サプリメント,カルシウム,マグネシウム,鉄,銅,亜鉛,クロム,誘導結合プラズマ発光分光分析,推奨量,目安量

 

食品用プラスチック製容器包装のノニルフェノール溶出量調査
 平成14〜17年市販のポリスチレン製容器包装123 試料について,ノニルフェノール(NP)含有量及び食品疑似溶媒による溶出量調査を行った.NP含有量は22試料から最高940 µg/g検出された.ヘプタンには12試料から最高2,800 ng/cm2溶出し,含有量との相関が認められた.20%エタノールには3試料から最高12 ng/cm2溶出した.容器製造メーカーの調査結果より,NP生成の原因となる酸化防止剤トリスノニルフェニルホスファイト,界面活性剤ノニルフェノールエトキシレートを含む離型剤の添加が確認された.
ノニルフェノール,溶出,プラスチック,食品容器, 容器包装

 

マイクロウェーブ加熱分解法による魚介類加工品中の総水銀分析
 魚介類加工品44検体中の総水銀をマイクロウエーブ加熱分解法で灰化後,還元気化原子吸光装置で測定したところ,マグロ(油漬リゾット)から総水銀最高値0.32 ppmを検出した.硫硝酸還流分解法もマイクロウエーブ加熱分解法と同等な分析結果を得た.硫硝酸還流分解法及びマイクロウエーブ加熱分解法の添加回収試験の回収率(変動係数)はそれぞれ,92.8%(9.9%)及び99.8%(6.1%)であった.硫硝酸還流分解法に比べてマイクロウエーブ加熱分解法は安全・迅速な方法で約2時間で13検体の魚介類加工品の試験溶液を調製することができた.
総水銀,マイクロウエーブ加熱分解法,硫硝酸還流分解法,魚介類加工品

 

魚介類中のPCB 含有量実態調査−1998〜2005 年−
 1998〜2005年までの8年間に東京都中央卸売市場に入荷した魚介類についてPCB含有量を調査したところ,暫定的規制値を超えるものはなかった.内湾産は外湾産に比べ,やや高い値を示した.輸入魚介類ではギンダラ,サバのPCB含有量がやや高い値を示した.また,東京湾汚染調査の一環として東京湾内で同期間に捕獲したスズキについてPCB含有量を調査したところ,年平均約0.1〜0.2 ppmの範囲で,ほぼ横バイに推移していることが推察された.
ポリ塩化ビフェニール,汚染,魚介類

 

化学物質及び自然毒による食中毒等事件例(平成17 年)
 平成17年に発生した化学性食中毒等の事例のうち,1. ヒガンバナ科植物の球根をニラと誤認して味噌汁として摂食し,苦味,胃の込み上げ,嘔吐等の中毒症状を呈した食中毒,2. バイケイソウをオオバギボウシと誤認して酢味噌和えとして摂食し,めまい,嘔吐,血圧低下等の中毒症状を呈した食中毒,3. 焼き魚定食のイナダ干物を摂食し,顔面紅潮,発疹,動悸,下痢等の中毒症状を呈したヒスタミンによる食中毒,4. 「マグロ・シャケハラミ丼」のマグロを摂食し,発疹,発熱,頭痛等の中毒症状を呈したヒスタミン食中毒の4事例について報告する.
化学性食中毒,ヒガンバナ科植物,リコリン, バイケイソウ,ベラトリン,ヒスタミン,イナダ,マグロ

 

食品の苦情事例(平成17年度)
 平成17年度に搬入された苦情検体の件数は40件であった.発生した苦情原因の内訳は,異物混入が23件と6割を占め,ついで臭いに関するものが4件,味に関するものが3件(13%),味と色がおかしい等の複数要因によるものもあり,肉種鑑別の依頼もあった.異物混入事例では樹脂片の混入が多く,熱分解GCやバイルシュタイン反応を取り入れ,樹脂の同定を行った.これらの苦情事例のうち,イチゴジャム中のポリ塩化ビニル,給食調理施設で発見された樹脂,春雨スープ中の繊維状物,マツタケの中の金属,合挽肉の肉種鑑別,カビ臭のするマグロについて,概要,試験内容,結果,考察について紹介する.
食品,苦情,異物,熱分解ガスクロマトグラフ,イチゴジャム,ポリ塩化ビニル,ポリ酢酸ビニル,タケノコ,繊維,ひき肉,カビ臭

 

Ⅳ 生活環境に関する調査研究

異臭のあった新築ビルの化学物質濃度
 竣工直後のビルに入館した多数の職員が,異臭及び体調不良を訴えた事例に関して,室内空気濃度測定と臭覚パネルによる官能試験を行い,臭気の原因物質について解析を試みた.臭気と症状に関するアンケート調査では入館者202名の職員のうち120名から回答が得られた.異臭や体調不良を訴えたのは94名(78%)で女性では89%の高率であった.主な症状は,鼻が刺激される,目がチカチカする,喉がイガイガする,気分が悪い・胸がむかむかする等であった.館内の化学物質濃度を測定したところトルエン,エチルベンゼン,キシレン,ブタノールが高濃度で検出され,発生源は床材のビニルシートを貼り付けるのに使用された接着剤と推定された.館内10ヶ所の化学物質濃度と臭覚パネルによる官能試験を実施し,両者の関連性をみたところ,ブタノール,キシレン,エチルベンゼンと臭気レベルとの相関が高かった.これらの物質の臭覚閾値を考慮するとブタノールが異臭の原因物質と推定された.
室内空気,シックビルディング症候群,ホルムアルデヒド,揮発性有機化合物,トルエン,キシレン,ブタノール

 

絵具から放散するホルムアルデヒド及びフェノールの分析

 学校で児童らが体調不良を引き起こす原因に絵具や墨液が上げられ,調査した市販品からホルムアルデヒド及びフェノールの放散が認められた.この2物質は絵具類に防腐防かび剤として添加されているもので,ホルムアルデヒドは最大で110 µg/g,フェノールは3,460 µg/g含有されていた.これらを小学校の教室内で使用した時の空気中濃度変化を予測した結果,ホルムアルデヒドは最大で7.1 µg/m3,フェノールは12.4 µg/m3増加することが分かった.したがって,絵具の使用時には吸入暴露に注意し,換気を十分にする必要がある.

ホルムアルデヒド,フェノール,絵具,放散速度,揮発性有機 化合物,室内空気

 

全国データによる浄水場原水・浄水の原虫汚染状況と感染リスク評価の試み
 全国の水道原水・浄水における原虫類の調査結果を取りまとめ,浄水の感染リスク評価を試みた.全国の水道原水における原虫濃度レベルは100〜101個/10 Lであり,検査水量10〜50 Lで調査された浄水は全試料で不検出であった.検査水量2,000 Lの調査結果では,浄水中の最大濃度は101個/1,000 Lであった.クリプトスポリジウムの感染リスクを10-2/年に維持するためには,除去率2.5 log10以上の浄水処理を確実に実施するか,不活化効果の高い消毒処理の導入が必要である.
クリプトスポリジウム,ジアルジア,原水,浄水,リスク評価

 

飲料水中ノニルフェノールの分析法の検討
 ノニルフェノールは水道法水質基準の要検討項目の一つにあげられている.GC/MS法で得られる異性体の13本のピークについて測定し精度の高い分析法とするため,GC 条件・抽出法の検討を行った.分離カラムはHP-5で良好な分離ができ,高圧注入法で注入圧を30 psiのときすべてのピークを0.01 ppmまで測定できた.固相カラムはPLS-3で回収率は84〜114%と良好であった.検討した分析法を用いて東京都の島しょ及び多摩地域の48地点の水道水及び水道原水中NP濃度の実態調査を行ったところ,すべての地点で定量下限値未満であった.
ノニルフェノール,ガスクロマトグラフ/質量分析計,固相抽出

 

2000年三宅島噴火後の水道水中有害無機成分等の実態調査
 三宅島噴火後2001〜2005年の期間において,島内4ヶ所の地下水を原水とする水道水の有害無機成分を中心に調査した.Asが0.001 – 0.003 mg/L,Bが0.1 – 0.2 mg/L,2地点で高頻度に検出し,帰島時まで続いた.Seは1地点で比較的高頻度に0.001 mg/L検出した.また,SO42-を高濃度に検出した.これらの水道水は火山活動と海水侵入の影響を受けており,火山活動が低下している傾向が観察された.今後さらに火山活動が活発にならない限り水道水がヒトの健康に及ぼす影響はほとんどないと推定された.
有害無機成分,水道水,火山活動,三宅島

  

N,N’-ビス(2,4-ジスルホベンジル)トリジン(SBT)試薬による遊泳用プール水中の二酸化塩素、亜塩素酸イオン及び残留塩素の定量
 プール水中の二酸化塩素,亜塩素酸イオン及び残留塩素の定量法としてSBT試薬を用いる方法を検討した.pH5.0〜5.6の酢酸緩衝液を用いると二酸化塩素の測定において遊離塩素の妨害を受けるため,pH6.3のリン酸緩衝液を使用した.しかし,リン酸緩衝液では呈色後,吸光度が急激に低下することからSBT試薬の添加後,直ちに測定した.また,亜塩素酸イオンの測定はヨウ化カリウム溶液を添加した後に硫酸を添加すれば遊離塩素の影響を受けない.プール水を測定した結果,本法による測定値はDPD吸光光度法による測定値とよく一致した.
二酸化塩素,亜塩素酸イオン,残留塩素,トリハロメタン,DPD吸光光度法,N,N’-ビス(2,4-ジスルホベンジル)トリジン(SBT) ,遊泳用プール,プール水,水質調査

 

東京都における大気中微小粒子(PM2.5)と浮遊粒子状物質の週平均濃度(平成17年度)
 都内の5地点,青梅・立川・小平・大島・新宿において,前年度に引き続き2005年5月31日から2006年5月30日までの期間,大気中微小粒子(PM2.5) と浮遊粒子状物質(SPM)の週平均濃度を測定した.全地点における完全データ(32週分)を解析すると,PM2.5・SPMの順に,大島は13.5±4.8・23.0±9.0 µg/m3,小平は20.1±6.4・29.4±9.5 µg/m3で,残る3 地点は18-19・26-27 µg/m3と同じレベルであった.これとは別に年間の全データを得た新宿の48週の代表値は,順に18.6±6.9・27.0±9.2 µg/m3であった.PM2.5 / SPM比は,大島0.58に対し残り4地点はすべて0.7に近く,大島と他の4地点では大気汚染の特性が異なることが推察された.これらの結果は,前年度の結果とほぼ同じであった
大気中微小粒子,浮遊粒子状物質,週平均濃度,粗大粒子

 

地下水を原水とする専用水道における要検討項目の調査
 多摩地域の地下水を原水とする専用水道(40ヵ所)を対象に要検討項目の調査を実施した.原水から検出された項目はバリウム,モリブデン,アセトアルデヒドで,浄水からはその他に臭素化ハロ酢酸やハロアセトニトリルが検出された.浄水中の濃度は最高でもバリウム0.1 mg/L,モリブデン0.001 mg/L,臭素化ハロ酢酸0.002 mg/L,ハロアセトニトリル0.002 mg/L,アセトアルデヒド0.044 mg/Lであった.
専用水道,多摩地域,地下水,水質

    

Ⅴ 生体影響に関する調査研究

ICR マウスにおける難燃剤テトラブロモビスフェノールA 2週間投与の影響

 プラスチック難燃剤テトラブロモビスフェノールA(TBBPA)をオリーブオイルに懸濁させ,0(対照群),350,700 及び1,400 mg/kg体重の投与用量,10 mL/kg体重の投与液量で,1日1回14日間,ICR雄マウスに胃ゾンデを用いて強制経口投与し,血液・血清生化学及び病理学的に検索した.その結果,投与群で血清総コレステロール及び肝臓重量の増加が認められた.主要臓器の組織観察では,投与群の肝臓に肝細胞の腫脹,炎症細胞の浸潤及び肝細胞の巣状壊死が多く認められた.

テトラブロモビスフェノールA,難燃剤,マウス,肝臓,脂質代謝,総コレステロール

 

ICRマウスによる難燃剤テトラブロモビスフェノールAの未成熟動物子宮肥大試験
 プラスチック難燃剤テトラブロモビスフェノールA(TBBPA)をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し,0,5,50及び500 mg/kg体重の投与用量で,17日齢(実験1)あるいは20日齢(実験2)のICRマウスに,1日1回3日間,背部皮下投与し子宮肥大試験を行った.実験1,実験2とも,投与群のマウスで子宮重量の有意な増加及び組織学的な変化は認められず,TBBPAの子宮肥大作用は確認されなかった. ICR マウス未成熟動物による子宮肥大試験の投与開始日齢は17ないし18日が適当である.

テトラブロモビスフェノールA,難燃剤,子宮肥大試験,未成熟げっ歯類,マウス

  

難燃剤テトラブロモビスフェノールAの胎盤通過と母乳への分泌

 臭素化難燃剤テトラブロモビスフェノールA(TBBPA)は,広く環境,野生生物,人血漿からも検出され,直接の曝露あるいは食物連鎖による摂取が示唆されている.経口投与後1,3,6,12,および24時間のTBBPAの生体内分布を,妊娠10日目,妊娠16日目,あるいは,出産後10日目のマウスで調べた.妊娠10日目の胚仔,羊水とその他の受胎産物,妊娠16日目の胎仔,羊水,胎盤と羊膜,出産後10日目の仔の肝臓,腎臓と胃の内容物,およびそれぞれの母体の血液,肝臓,腎臓と脳から,TBBPAが検出された.これらの臓器中あるいは体液中のTBBPA濃度は,投与後1から6時間で最高に達し,投与後24時間には,おおむね低下した.母体の肝臓と腎臓,妊娠10日目の受胎産物,妊娠16日目の胎仔と羊水,および,出産後10日目の仔の胃の内容物におけるTBBPA濃度は,母体血液中より高かった.特に,母体肝臓中のTBBPA濃度は,他の臓器に比べて著しく高かった.この結果は,TBBPAの摂取が,母体肝臓,胚子,胎児および乳児におよぼす影響を検討する必要を示唆している.

テトラブロモビスフェノールA,生体内分布,胎盤通過,母乳への分泌,マウス,臭素化難燃剤

  

難燃剤テトラブロモビスフェノールA とその抱合体の生体内分布

 臭素化難燃剤テトラブロモビスフェノールA(TBBPA)は広く環境中に検出され,単回経口投与後の胎盤通過や母乳への分泌がマウスにおいて確認された.混餌(100,1,000あるいは10,000 ppm)投与のマウスにおける,TBBPAとその抱合体の生体内分布を,妊娠10日目,妊娠16日目および出産10日目に調べた.free-TBBPAは,主に10,000 ppm群の母体の血液,肝臓と腎臓,妊娠10日目の胚仔,羊水とその他の受胎産物,妊娠16日目の胎仔,羊水,胎盤と羊膜,出産後10日目の仔の胃の内容物から,検出された.母体の肝臓と,仔の胃の内容物におけるfree-TBBPA濃度は,母体血中濃度より高く,最低濃度の餌を摂取した母体でも検出された.出産後10 日目の仔の肝臓および腎臓には,free-TBBPAは検出されなかったが,抱合体TBBPAは検出された.母体の肝臓の総TBBPA濃度は,他の臓器や血液と比べて著しく高かった.

テトラブロロモビスフェノールA,生体内分布, 胎盤通過, 母乳への分泌,マウス,臭素化難燃剤

 

健康被害を起こしたダイエット健康食品「天天素」の生体作用
 ダイエットを標榜するいわゆる健康食品「天天素」で健康被害が発生した.使用が違法な医薬品や無許可医薬品が含有されていたため,実験動物を用いて生体作用を検出し,ヒトに対する影響を推察することが可能であるか検討した.マウスに「天天素」及び含まれている各医薬品成分を3日間連続経口投与し,行動や神経症状を観察すると共に体重及び摂餌量,肉眼的解剖所見,臓器重量測定,血清生化学的検査を行った.その結果,「天天素」は各医薬品成分でみられた行動及び神経症状の複合的な生体作用を示し,ヒトでの副作用症状を示唆する反応が認められた.
ダイエット健康食品,「天天素」カプセル,健康被害,生体作用,マウス

 

ダイエット食品「天天素」の突然変異原性について
 市販健康食品である天天素清脂胶嚢及び,検出された医薬品成分のシブトラミン,フェノールフタレインの変異原性試験および哺乳動物を用いた染色体異常試験を行った.天天素清脂胶嚢のエームス試験において,復帰コロニー数の有意な増加が見られ,変異原性を示したが,シブトラミンおよびフェノールフタレインには変異原性は認められなかった.染色体試験においては,いずれも陰性の結果であり,染色体への影響はなかった.
健康食品,天天素清脂胶嚢,シブトラミン,フェノールフタレイン,エームス試験,染色体分析,チャイニーズハムスター

 

中国製ダイエット食品から検出されたN-ニトロソフェンフルラミンの脳神経系への影響
 中国製ダイエット用健康食品の摂取後に,死亡例を含む肝障害が多発した.その健康食品中に,米国で肥満症の治療に用いられていたFenfluramine(Fen)のニトロソ誘導体であるN-Nitrosofenfluramine(N-fen)が含有していた.Fenは,セロトニン(5HT)レベルを低下させて,食欲を減退させる結果,抗肥満作用があることから,N-fenも同様の結果を期待して添加されたと考えられる.そこで我々はN-fenを合成し,食欲を減退させる効果の有無を明らかにするために脳セロトニン神経系への影響について検討した.神経伝達物質のモノアミン(ドーパミン(DA),5HT,ノルエピネフリン(NE))の再取り込み阻害と遊離促進作用について調べた.N-fenは5HTの再取り込みを阻害したが,その作用はFenの約100-1000分の1と非常に弱く,DAおよびNEの再取り込み阻害作用は,ほとんど認められなかった.又,N-fenはFenと異なり,3種類のモノアミン遊離促進作用には,ほとんど影響が無かった.これらの結果は,N-fen にはセロトニン神経線維を介した食欲抑制作用は無いことを示唆した.
N-ニトロソフェンフルラミン,フェンフルラミン,セロトニン,ドーパミン,ノルエピネフェリン,肝障害,中枢神経系,中国製ダイエット用健康食品

 

消臭およびハウスダスト除去を目的とした噴霧型家庭用品の安全性試験
 家庭用の噴霧型のハウスダスト除去剤:製品Aの安全性試験を,マウス新生仔および成獣で行った.マウス新生仔に出生後0から20日まで毎日,製品Aを0(対照群)から4.0 mLを含む水溶液5 mL/kg体重を強制経口投与し,投与期間中の死亡の観察と体重測定,投与終了翌日の主要臓器の重量測定,血液学的検査,血液生化学検査を行った.製品A 2.0 mL/kg体重 以上を投与された雌雄の新生仔で,対照群と比べて,死亡率の増加,体重増加の抑制,臓器(肝臓,腎臓および脾臓)重量の低下,血中総コレステロール値の上昇が見られた.同様に成獣に21日間投与した結果は,対照群と有意な差はなかった.
ハウスダスト除去剤,毒性,マウス,新生児

 

Ⅵ 公衆衛生情報に関する調査研究

日本における死因別死亡数の動向予測
 東京都健康安全研究センターで開発している疾病動向予測システムを用いて,総死亡,脳血管疾患,虚血性心疾患,全がんなど9種の死因による死亡特性を分析し,コーホート変化率法により2018年までの動向を予測した.その結果,①脳血管疾患・胃がんによる死亡は今後順調に減少していく,②全がん・肺がん・子宮がんによる死亡はまもなくピークに達しその後停滞する,③結腸がん・乳がんによる死亡は今後も増加が続く,④全がんによる死亡は2010年頃男子20万名弱,女子13万名のピークに達しその後停滞する,などと予測された.
人口動態統計,世代マップ,総死亡,脳血管疾患,虚血性心疾患,全がん

  

Ⅶ 精度管理に関する調査研究 

市販コントロール血清を用いた精度管理用生化学試料の作製と評価
 臨床生化学の精度管理用試料開発を目的に,高・低2濃度の市販コントロール血清を用い,濃度を低濃度を1,高濃度を2とし,1と2の間を0.1ずつの9濃度(計11濃度)段階に調製した濃度系列試料の作製を試みた.アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST),アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT),中性脂肪(TG),高比重リポ蛋白コレステロール(HDL-C)などの測定をした結果,各測定項目とも濃度系列に応じた測定値の直線性が認められ,市販コントロール血清を用いることにより濃度系列試料が比較的容易に作製できることが判明し,精度管理調査試料として使用可能であると判断された.

精度管理,臨床生化学,コントロール血清,希釈系列

 

東京都食品衛生検査施設GLP内部点検調査報告(平成17年度)
 東京都食品衛生検査施設に対する信頼性確保部門の業務として,平成17年度は健康安全研究センター26,市場衛生検査所4,芝浦食肉衛生検査所2,東京都保健所9及び産業技術研究所1の合計42施設を対象に,GLP内部点検を実施した.検査実施施設では試薬・機器の管理,生データの検証等を中心に実施した.また,収去実施施設では,通常の各種記録簿の点検に加え,特に検査結果通知書の検証について点検した.その結果,8施設に対して文書による改善措置要請を行った.改善報告を受けた後,そのうちの7施設に対して確認点検を実施し,改善状況を確認した.

適正管理基準,内部点検,信頼性確保部門,標準作業書

東京都環境放射線測定サイト東京都感染症情報センター東京都健康安全研究センターサイト
〒169-0073
東京都新宿区百人町3丁目24番1号
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